無人で内見できる「無人内見システム」を実際に使ってみた!【編集部体験レポ】
新型コロナウイルスの影響が、不動産業界にふたたび現れはじめている。
一時は小康状態に落ち着いたものの、2022年の夏頃から再び感染者が増加、第7波への警戒が高まっており不動産業界にも大きな打撃となってしまうかもしれない。感染力が強まったと騒がれているコロナウイルス新株の流行下では、これまで以上の非対面・非接触が叫ばれても不思議ではない。
そういった中で、不動産事業者だけではなく一般のエンドユーザーからも注目が集まっているのが、無人内見ができるシステムサービスだ。では、一体どのようなサービスなのだろうか。今回は、ショウタイム24(東京・港)が提供している「無人内見システム」を、当メディア編集部員が実際に使ってみた。
無人内見ができる物件を紹介
今回、「無人内見システム」で内見を行ったのは、埼玉県を中心に関東近郊で新築戸建てを提供する中央住宅(埼玉・越谷)のモデルハウスだ。
「E-FOREST浦和美園」と呼ばれる同プロジェクトは、さいたま市緑区・埼玉高速鉄道「浦和美園」駅から徒歩7分の場所にある全129区画の大開発事業となっている。
※現在は販売されていない可能性があります。
EVカーシェアリングや再生可能エネルギーの活用といった、持続可能性社会を目指したスマートシティ構想は、さいたま市が推進するスマートホーム整備事業に採択された街づくり事業で、その他にも先進的な様々な取り組みが行われている。
通常、賃貸物件であっても新築のモデルハウスの場合も、内見を行う際に次のような手順を踏むのが一般的だ。
①不動産会社・ハウスメーカーへの問い合わせ
②店舗への訪問
③物件に訪れての内見
モデルハウスの場合は、スタッフが常駐していれば直接現地に行けばよいが、平日の場合は不在のケースもある。また、内見案内のためにスタッフのスケジュールを調整しなけばならないなど、エンドユーザーの希望する日時を指定できない可能性もある。
今回利用したショウタイム24の「無人内見システム」は、エンドユーザーが自ら無人の物件に訪れ、1人で内見できるというサービスだ。
内見予約から解錠までをスマホで完結
では、実際に「無人内見システム」を使って、誰もいない無人のモデルハウスに1人で内見してみよう。
まずは、内見する日時を予約する。
「無人内見システム」の特徴として、全ての工程がスマホで完結する点が挙げられる。アプリのインストールなども必要もないため、非常に簡単だ。
スマホで中央住宅のサイトにアクセス
ページ中央に「無人モデルハウス見学の流れ」という案内
「ご予約はこちら」をタップし、個人情報や本人確認の手続きを行う。
すると日時を指定する画面が現れた
飲食店や美容室のオンライン予約サイトのようだ。
日時を指定し、無事内見予約が完了した
10分もかからず内見の予約が完了した。
不動産会社への連絡も不要で、自身の都合に合わせて内見日時を指定することができた。
あとは、内見当日に物件に行けばいいだけだ。
内見を1人でできる”気兼ねのなさ”が魅力
内見当日、埼玉高速鉄道「浦和美園」駅に到着し、早速物件に向かう。
予約時間の30分前には、内見物件の解錠方法の案内メールが届いた。
これが、今回内見する物件だ。当然、現地にスタッフなどはいない。
※現在は販売されていません。
物件のドアにはスマートロックが搭載されており、事前に届いた解錠に関するメールからスマホで操作すると、解錠される仕組みだ。
さて、いよいよ実際に無人での内見がスタートだ。
物件は、建物面積105.75㎡(31.99坪)の間取り3LDK+ワークスペース+タタミスペース+WICの2階建ての戸建てだ。当然、物件内は無人だ。
キッチン
2階の書斎スペース
部屋の隅々を、1人で自由に見て回ることができる。
もし、この場に不動産会社のスタッフがいたらと想像すると、ついスタッフの目を気にして自由な気持ちで内見することは難しいかもしれない、と感じた。
よく、洋服店やアパレルショップで声をかけてくる店員や接客に対して、萎縮してしまうといったエピソードを耳にすることがあるが、同様の状況が内見時でも起こっているのではないだろうか。
その点、無人内見システムであれば、家族連れでの内見時なども本当に暮らしてみた際のシミュレーションや想像、実際の暮らしぶりのデモンストレーションするようなことが、気兼ねなく行えるのだ。
セキュリティ対策や内見後の接客も万全
ここまでを見て、「無人内見システム」はエンドユーザーにとっては便利だが、不動産事業者にとってはリスクがあると感じた人もいるかもしれない。
・無人の物件だから、いたずらや悪用されるかもしれない
・内見時に起きたトラブルなどは把握することができるのか
などの懸念点があるだろう。
しかし、そういった部分でも「無人内見システム」は安心だ。
まず、無人内見を予約する際に必要なアカウントを発行するためには、運転免許証などの本人確認書類をスマホで撮影し、不動産会社に送らなければならない。
つまり、本人と確認できなければ、無人内見を予約することもできない。
また、内見時の不測のトラブルには、物件に設置されたスマートカメラによってリアルタイムに確認することができる。
玄関に設置されたカメラ
キッチンに設置されたカメラ
リビング
書斎
物件内のいたるところに、カメラが設置されている。
また、これらの映像は録画も行われており、後から何かのトラブルが発生した際も、証拠として残すことができるので安心だ。
物件内には無人内見システムの使い方や物件の見どころを紹介するポップが置かれており、しっかりと物件のウリが訴求されている。
また、QRコードを読み込んで答えるアンケートなども設置されており、内見顧客からのフィードバックや感想なども汲み取ることが可能だ。
そもそも、無人内見システムを利用する際にはエンドユーザーの顧客情報のほか、電話番号やメールアドレスも取得するため、その後の追客も容易になっている。
今後も広がる無人内見のニーズ
「無人内見システム」を提供しているショウタイム24・市川達也社長は「無人での内見には、ユーザーからの需要が今後も高まってくると考えています」と語る。
自由に好きな時間に物件に訪れることで、エンドユーザーにとって手軽に物件探しを行えることはもちろん、不動産従事者にとっては現地案内の手間や時間などがかからずに物件を提案することで、業務効率化や省人化に繋がっている。
現在既に複数のハウスメーカーや不動産会社に活用されている同サービスだが、「販売から6カ月以上経過した新築物件5件の中2件が成約」「無人内見システム設置から2カ月で内見数が2倍」など、賃貸・新築問わず、利用企業からの反響は大きい。
実際に、自社ならどのような活用方法ができるのか。その他、導入にかかる費用や方法について、ショウタイム24に相談してみよう。
※今回紹介した物件は、現在取り扱いのない可能性があります。物件やサービスに関して詳しくは、ショウタイム24にご相談ください。