不動産相談のAIチャット「TASOGARE」、不動産EXPOで初披露 不動産テックEXPO[東京]注目出展企業紹介③Buycull

2024年12月11日～13日の3日間、東京ビックサイトで開催される不動産テック EXPO［東京］の注目出展企業のサービスや見どころについて取り上げる（全5回）。

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不動産業界のDX化を支援するBuycull（東京都港区）が、新サービス「TASOGARE（タソガレ）」を不動産EXPOで初公開する。

同社は不動産業界に特化したソフトウェア開発企業として、2021年に創業、2021年に物件検索サービス「Buycull Search」を、2022年には不動産評価サービス「Buycull Karte（バイカルカルテ）」を展開してきた。

今回発表する「TASOGARE」は、AIを活用した不動産購入相談チャットサービスだ。不動産購入の検討者の中には、すぐに不動産会社に相談するのはハードルが高く、しつこく営業されそうで恐いと感じる層が存在する。一方で不動産会社側も、「いきなり来店客の年収を聞くのに躊躇する若手社員も多い」といった課題を抱えているという。

そういった、ジレンマとも言える双方の心の機微に対応しスムーズなコミュニケーションを実現させるサービスが「TASOGARE」だ。

住宅購入の真意を探るAIチャット

「TASOGARE」は、ユーザーがAIと対話しながら不動産購入に関する要件を整理することができるチャットサービスだ。例えば、出産を機に住み替えを考えているユーザーに対し、「保育園の近さ」や「駅からの距離」といった、具体的なニーズを会話形式で引き出していく。「人間だと聞きづらい年収などの情報も、AIだとスムーズに回答してもらえる」と説明するのは同社・営業部の桟陽子氏だ。

会話内容はタグ機能で整理され、ユーザー自身の要望が可視化される。また、会話から抽出されたキーワードに基づいて、関連する情報も提供される。不動産会社側は、顧客の詳細な要望や検討状況を「カルテ」として確認でき、適切なタイミングでアプローチできる。

桟氏は「休眠顧客に対するアプローチツールや、接客後のフォローアップメールにリンクを添付するなど、様々な活用方法が考えられる」と語る。

出展ブースの見どころ

出展ブースのイメージ 画像提供=Buycull

イベントではブースデザインにもこだわりを見せる。「ニューヨークの街並みをイメージし、古いものと新しいものの融合を表現。カフェのような気軽な雰囲気で、実際に『TASOGARE』を体験できる空間を用意します」と桟氏は語る。QRコードを読み取って自身のスマートフォンで「TASOGARE」を試せるほか、ブース内のパソコンでも体験可能だ。

「不動産に特化したAIとして相当のチューニングを行っており、例えば転勤で名古屋に行く相談をすると『ドラゴンズファンが多いですよね』といった雑談もできる。ただし、本題からそれすぎることなく会話を戻せる」（桟氏）

会場では、「DXやシステムを活用して社内を改善したい、新しいことにチャレンジングな企業との出会いを期待しています」と桟氏は語る。特に購入仲介を手がける不動産会社をメインターゲットとしつつ、一般ユーザーの利用も歓迎するという。投資用物件の購入相談にも対応可能だ。

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『正直不動産』原案者のスペシャルトークショー開催

イベント3日目には、今年9月大阪展でも人気を博し満員となった人気漫画『正直不動産』の原案者である夏原武氏によるスペシャルトークショーが開催される。

トークショー「『正直不動産』原案者が語る。これからの不動産会社の在り方」

2024年春にはNHKでセカンドシーズンがドラマ化され、2025年2月には最新作のスペシャルドラマの放送が決定し、ますます盛り上がりを見せる『正直不動産』の原案者から、不動産従事者に向けて、どのような言葉が語られるのかが注目だ。

その他にも、「売上200％超成長の不動産会社に聞く。専門家と迫るテック活用の実態」では、当・リビンマガジンBiz編集長の服部盛昭をファシリテーターとして、不動産事業者に向けたコンサルティングを展開するレコ（大阪市）・コンサルティング本部 取締役・コンサルティング本部長の梶本幸治氏、そして区分マンションを中心とした不動産売買を行うTOCHU（東京都文京区）・代表取締役の伊藤幸弘氏の3社によるパネルディスカッションが行われる。

その他にも、2024年に上場した不動産テック企業経営者によるパネルディスカッション「不動産DXの最前線 – 上場企業経営者が語る、テクノロジーがもたらす業界変革」など、様々なセミナーやイベントが、会期中に執り行われる予定となっている。

不動産業界注目のサービスが集まる同時8展開催のジャパンビルド

不動産テックEXPOは、日本最大の見本市主催会社のRX Japanが主催する、「JAPAN BUILD TOKYO -建築の先端技術展-」内で同時開催する8つの展示会の1つだ。

※同時開催されるイベントは下記の通り

JAPAN BUILD TOKYO -建築の先端技術展-

• 【高性能】建材・住設 EXPO [東京]
• 不動産テックEXPO [東京]
• スマートビルディング EXPO [東京]
• スマートハウス EXPO [東京]
• 建物リニューアルEXPO[東京]
• 建設DX展 [東京]
• 商業施設・店舗DX展 [東京]
• 建物の脱炭素EXPO [東京]

600社以上が一堂に会する2024年最後の大型な展示会となる。気になるサービスや製品をリアルに触って体験できるまたとない機会であり、「業務効率化」や「顧客獲得」「人手不足解消」といった課題解決に繫がるヒントがあるはずだ。

※注=出展社数は同時開催展を含む最終見込み数字です。開催時には増減の可能性があります。

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