JAXA発 宇宙×不動産のテックサービスとは。不動産テックEXPO[東京]注目出展企業①Penetrator
2024年12月11日~13日の3日間、東京ビックサイトで開催される不動産テック EXPO[東京]の注目出展企業のサービスや見どころについて取り上げる(全5回)。
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JAXA(宇宙航空研究開発機構)発のテックベンチャーであるPenetrator(東京都文京区:ペネトレーター)は、「宇宙技術で世界の不動産取引の課題を解決」という新しい切り口で不動産業界に向けたサービスを提供する。同社の「WHERE(ウェアー)」は、人工衛星データやAIを活用した不動産探索サービスだ。2024年の9月のサービスリリース直後から、新聞や経済誌で掲載され、業界内外からの注目度は高い。
「WHERE」は、空き地や空き家、駐車場などの物件を広範囲から瞬時に特定し、所有者情報までを取得できるサービスだ。物件の評価額や都市計画、用途地域、ハザードマップなどの情報も重ね合わせて確認することができる。また、AI画像認識技術を活用し、屋根の状態や庭の手入れ状況などから空き家を判定する機能も備えている。
「WHERE」は、「RRM(Real Estate Relationship Management)」と呼ばれる不動産管理システムだ。不動産営業の現場でも活用される顧客管理のための「CRM(Customer Relationship Management)」とは異なるアプローチが特徴的だ。
同社・マーケティングの藤井富実矢氏は、「土地は動かないが、所有者は変わっていく。不動産を軸として、物件の所有者変更などの情報をリアルタイムで追跡し、最適なタイミングでアプローチできる仕組みを提供している」と語る。
現状、不動産業界における土地の仕入れ業務の70%以上は、営業担当や会社同士の繋がり、人脈からの紹介で成り立っており、特に大手企業ではその傾向が顕著だという。「WHERE」は、従来の商習慣をデジタル化し、より効率的な土地の取得を可能にすることを目指している。
大型案件が決まる。顕著な業務削減効果
実際に導入企業の成果はどういったものなのだろうか。仕入れのほとんどが業者からの紹介だったとある総合デベロッパーが、「WHERE」を活用して半年間にわたりダイレクトアプローチを実施したところ、10億円規模の案件を4~5件獲得することに成功したという。
また、物件の探索業務においては、作業時間を5分の1から10分の1に削減できたという効果も報告されている。大手デベロッパーからは、特に物件調査後の事務作業の効率化を評価する声が寄せられている。現地調査後に、オフィスに戻ってからの作業や法務局での手続きなど、複数人で行う業務のコンフリクトが大幅に削減されたというケースもあるようだ。
<h2>出展ブースの見どころ
イベント当日は、来場者向けにデモンストレーションを実施予定で、実際のサービスを体験できる環境を用意する。また、現在は光学衛星の画像データのみを使用しているが、将来的には異なる衛星データとの重ね合わせなど、新しい機能についても紹介する予定だという。
「WHERE」の強みは仕入れプロセス全体をカバーする一貫したサポート体制にある。「探索、評価、アプローチ、管理までを一貫してサポートし、顧客企業ごとに独自の不動産データベースを構築することで、最適なタイミングでのアプローチを可能にします」(藤井氏)。さらに、DMや訪問、電話などのアプローチ方法に応じた営業活動の継続的なサポートも提供している。
ターゲットとしては、デベロッパーや不動産開発会社に限らず、店舗の出店戦略を持つ企業、工場拡張を検討する製造業など、土地の仕入れが競争優位性につながる企業を想定している。
イベントでは、来場者からの「こういうデータを抽出できないか」といった相談にも積極的に対応する予定だ。「すぐに開発計画に組み込めるかは不確実ですが、長期的な開発計画として検討します。緊急性が高い場合は別プロジェクトとして対応することも可能です」(藤井氏)としている。
サービスの価格帯などについては12月のイベントに向けて見直しを行う予定だという。月額固定料金に加えて、謄本取得費用などの従量課金を組み合わせた柔軟な料金体系を検討している。
企業名 | 株式会社Penetrator |
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所在地 | 東京都文京区向丘2-3-10 303 |
製品カテゴリ | 働き方改革・業務効率化、不動産会社向けシステム |
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不動産テック最前線を語るセミナーも開催
イベント期間中は、あらゆる分野の専門家によるセミナーで、不動産テックの最新動向が語られる予定だ。
1日目、一般社団法人不動産テック協会の理事らが登壇するセミナーでは、AI技術や業界トレンドをテーマに3つのプログラムが展開される。
第1部では巻口成憲代表理事が2025年の業界展望を示し、第2部では横田大造理事が注目を集める不動産クラウドファンディングの可能性を解説する。第3部では生成AI活用をテーマに、和田浩明理事と大手不動産会社の担当者を交えたパネルディスカッションが予定されている。
不動産業界注目のサービスが集まる同時8展開催のジャパンビルド
不動産テックEXPOは、日本最大の見本市主催会社のRX Japanが主催する、「JAPAN BUILD TOKYO -建築の先端技術展-」内で同時開催する8つの展示会の1つだ。
※同時開催されるイベントは下記の通り
JAPAN BUILD TOKYO -建築の先端技術展-
- 【高性能】建材・住設 EXPO [東京]
- 不動産テックEXPO [東京]
- スマートビルディング EXPO [東京]
- スマートハウス EXPO [東京]
- 建物リニューアルEXPO[東京]
- 建設DX展 [東京]
- 商業施設・店舗DX展 [東京]
- 建物の脱炭素EXPO [東京]
600社以上が一堂に会する2024年最後の大型な展示会となる。気になるサービスや製品をリアルに触って体験できるまたとない機会であり、「業務効率化」や「顧客獲得」「人手不足解消」といった課題解決に繫がるヒントがあるはずだ。
イベント名 | 第5回 不動産テックEXPO [東京] |
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日時 |
2024年12月11日(水)~12月13日(金) |
場所 | 東京ビックサイト |
主催 | RX Japan株式会社 |
同時開催展 |
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参加費 | 無料※事前登録制 |
※注=出展社数は同時開催展を含む最終見込み数字です。開催時には増減の可能性があります。