【不動産テックEXPO[大阪]:9/11~9/13】不動産テックの注目出展企業 vol.2
2024年9月11日~13日の3日間、不動産テックの専門展示会である、不動産テックEXPO [大阪]が、関西最大級の規模で開催される。
不動産テックEXPO [大阪]に出展する企業のなかで、編集部一押しの企業やサービスをピックアップし、サービスの特徴や来場時の見どころを2回にわたって紹介する。
1回目はこちら。
イベント詳細
イベント名 | 第5回 不動産テックEXPO [大阪] |
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日時 |
2024年9月11日(水)~9月13日(金) 10:00~17:00 |
場所 |
インテックス大阪 |
主催 |
RX Japan株式会社 |
参加費 |
無料※事前登録制 |
RESTAR・物件調査や投資判断を効率化
RESTAR(リスター:東京都港区)が提供する「REMETIS(レメティス)」は、不動産業界に特化したGIS(地理情報システム)だ。同社の代表取締役・右納響氏は「一言で例えるなら、不動産のプロ向けのGoogleマップのようなもの」と表現する。
「REMETIS」は、不動産取引における新規投資案件の情報管理から周辺エリアのリサーチ、さらには社内稟議用資料作成まで、不動産プロフェッショナルの業務を幅広くサポートする。
当初は、大手デベロッパーや不動産投資会社の利用が中心だったが、最近では仲介会社やゼネコン、地方の中小不動産会社にも利用が拡大しているという。不動産取引や周辺エリア分析に必要な多様なデータ、地図上での物件情報の管理、人口統計や経済指標の分析、自動レポート作成機能など、不動産プロフェッショナルの業務効率化を支援する様々な機能が備わっている。
RESTARの特徴は、単なるソフトウェアの提供にとどまらない点にある。右納氏によれば、同社のサービスは半分コンサルティングに近い形で、顧客の業務フロー改善にも携わっているという。つまり、業界に精通したプロとして、顧客企業の業務改善にも深く関与しているのだ。
物件判断や調査業務が劇的に効率化
「REMETIS」の効果は、具体的な数字にも表れている。
「案件情報管理にかかる時間が10分の1に短縮されたり、調査時間が半減したりといった効果が報告されています。資料作成に至っては、1日かかっていた作業が10分で完了するケースもあります」(右納氏)
興味深いのは、J-REIT市場におけるRESTARの独自調査だ。「REMETIS」導入企業は、非ユーザー企業と比較して約2倍の速さで資産を増やしているという結果があったという。「相関関係として、当社のサービスを使っている企業の方が積極的に投資できていることがわかりました」と右納氏は述べる。
「REMETIS」を利用することで、投資判断の速度が上がり、積極的に投資が可能になっているのだ。
出展ブースの見どころ
今回の出展の見どころについて、右納氏は次のように語る。
「イベントブースでは、実際のシステムのデモ環境を用意し、来場者が直接触れる機会を提供します。ただし、細かい機能説明よりも、当社の営業担当者と話を通じて、各社の業務や課題感とのフィット感を掴んでいただくことが重要だと考えています」
同社が単なるサービス販売ではなく、顧客の真のニーズに応えようとする姿勢が伝わってくる。さらに、出展には別の狙いもある。それは、業界内のネットワーキングの場を提供することだ。
「当社は独自のネットワーキングイベント(交流会)を東京で定期的に開催しており、今後は大阪でも展開する予定です。イベントで名刺交換させていただいた方には、将来的に当社主催のネットワーキングイベントにお招きすることができます。特に大阪など関西圏で人脈を広げたい方には良い機会になると思っています」(右納氏)
書き切れないほどの機能が備わっている「REMETIS」を実際に見るチャンスであり、業者同士の新たな交流の機会を求めているのであれば、RESTARのブースに足を運んでみよう。
企業名 | RESTAR株式会社 |
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所在地 |
東京都港区虎ノ門1-10-5 KDX虎ノ門一丁目ビル 11F |
製品カテゴリ |
働き方改革・業務効率化、建設DX、不動産会社向けシステム |
トーラス・登記情報による効率化とビジネス創出
不動産登記情報の取得・管理を効率化する「不動産チェッカー」を提供するトーラス(東京都中央区)が同イベントに初出展する。
「不動産チェッカー」の最大の特徴は、スマートフォンやPCから不動産登記情報を「簡単」に、そして「早く」取得・管理できる点にある。従来、不動産登記簿の取得には1件あたり5分程度を要していたが、「不動産チェッカー」なら、わずか30〜40秒で閲覧からデータ化、さらにはExcel出力までが可能となっている。既にビジネス特許も取得済のサービスだ。
時間とコストの大幅削減。新たなビジネスチャンス
「不動産チェッカー」を導入したある企業では、従来17時間ほどかけていた200件の登記簿取得がわずか30分程度になったという。システムによるExcel出力のため、人為的なミスも防げ、コスト削減効果に繫がっている。
同社・営業部 コンサルタントの井上聖夜氏は「特に大規模な不動産開発や調査を行う企業においては、従来2〜3週間かかっていた作業が、わずか30分〜1時間で完了し、効果を実感いただいているケースもあります。しかも、データはExcelに自動出力されるため、その後の分析作業にもすぐに着手可能です」と語る。
「不動産チェッカー」が選ばれるのは、Googleマップと連携した直感的で分かりやすいインターフェースに加え、登記情報に紐づいた様々なデータから新たなビジネスを生み出す可能性を秘めていることも大きな理由になっている。
地図上で物件を指定するだけで、その土地の所有者情報や、その所有者が日本全国で所有する不動産情報まで一目で把握できる。さらに、不動産登記受付帳データも保有しているため、相続や売買、差し押さえなどの権利変動を追跡も可能だ。
「不動産業界の方々にとって、これらは新たな発見の連続です。例えば、ある地主さんが50年以上その土地を保有していることが分かれば、相続の可能性を示唆します。こういった気づきが、新たなビジネスチャンスにつながるのです」と語るのは、営業部・コンサルタントの松﨑雄一郎氏だ。
金融機関でも利用が進んでおり、特定エリアでの融資状況や返済済み物件が容易に把握ができ、借り換えや新規借入の提案先として活用されているという。
出展ブースの見どころ
「実際に画面をお見せしながら、お客様のエリアで不動産を持っている人の情報を見ていただくのが一番のアピールポイントです。地図上に表示される地番の形状など、視覚的な情報も充実しているので、多くの方に興味を持っていただけると思います」(井上氏)
現在、「不動産チェッカー」は500社以上の企業に導入されている。その顧客層は多岐にわたり、不動産会社やデベロッパー、金融機関はもちろん、保険会社、行政書士、税理士なども活用しているという。
「ブースにお越しいただいた方には、実際にサービスを体験していただき、その場で具体的な活用方法をご提案したいと考えています。お客様と一緒に、新しいソリューションを見つけていくことが私たちの理想です」(松﨑氏)
自身の商圏での登記データの情報活用や、新しいビジネスを検討しているのであれば、トーラスのブースに訪れてみよう。
企業名 | 株式会社トーラス |
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所在地 |
東京都中央区日本橋室町3-2-18海老屋ビル4階 |
製品カテゴリ |
働き方改革・業務効率化、不動産会社向けシステム |
ジェイネッツ・高品質なサービスと丁寧なフォローで最新技術を提供
ジェイネッツ(東京都千代田区)は、業界最高品質の「10ギガ高速インターネット」をはじめ、「Wi-Fi7」「高画質セキュリティカメラ」「顔認証IPオートロック」「スマートホームシステム」などを取り扱う通信設備の総合商社だ。
毎年、業界紙が発表する人気設備ランキングにおいて、何年にも渡って1位の「無料インターネット」。競合物件との差別化や空室対策として、導入を検討するオーナーや管理会社は多い。その一方で、導入された無料インターネットが入居者に利用されているかというと、必ずしも利用率は高くないという。
「今やインターネットは入居者にとってなくてはならないものになっています。だからこそ、備わっている回線の通信速度が遅い場合、使用されていないケースがかなり高いのです」と語るのは、同社・事業推進部 ICTソリューショングループ 法人BC開拓推進チーム・チーフの渡部七海氏だ。
スマートフォンを始め、動画配信サービスやSNS、ゲームなどで大量のデータ通信を行う入居者にとって、回線の品質は快適な暮らしに直結する。そのため、無料インターネットがあるにもかかわらず、回線を個別で契約しているケースも多いという。
無料インターネットの提供会社の多くが”営業会社”と呼ばれる営業主体の企業で、ネットの品質は二の次となっているところも多いなかで、ジェイネッツはサービスの品質にこだわる。
「我々は総合商社であり施工業者として、お客様に空室対策や建物の付加価値向上を提案し、工事から保守対応まで全てお任せいただけるサービスを提供しています」(渡部氏)
インターネット回線以外にも、防犯カメラやオートロックシステムなど、様々な機器も取り扱う同社。単なる機器販売にとどまらず、設計から施工、そして保守までを一貫して行うことで、顧客のニーズに合わせたトータルソリューションを提供していることが大きな強みだ。
空室対策や賃料アップ。確かな成果
同社の機器やサービスを導入することで、空室が埋まり満室経営になったケースや、家賃が周辺相場よりも値上げできた事例などは、枚挙にいとまがない。
特筆すべきは導入後の継続率の高さだ。サービス解約はほとんどないという。入居者の満足度の高さや物件の付加価値向上を示す指標といえるだろう。
「当社のサービスを導入すると家賃が3万円・5万円上がるというようなプロダクト開発を目指している」と語るのは、技術開発部 企画室 室長の小松原武夫氏だ。
同社が支持される理由は、柔軟な対応力にもある。機器を生産する海外メーカーとの直接取引や開発協力を行っており、迅速な製品改良やカスタマイズが可能だ。現在では、賃貸住宅だけでなく、宿泊施設や病院でのサービス導入も進んでいるという。
出展ブースの見どころ
出展ブースでは、同社が提供する高品質な10ギガ高速インターネットに加えて、顔認証オートロック「6dimensions GATE(シックスディメンションズゲート)」の体験コーナーや高画質防犯カメラ「6dimensions SECURITY(シックスディメンションズセキュリティ)」が展示される。
事業推進部 ICTソリューショングループ 法人BC開拓推進チームの陳欣氏は「自分で顔登録して解錠操作などを実際に体験いただけます」と語り、最新のセキュリティ技術を、来場者自身が体験できる良い機会になるだろう。
「我々はパッケージ商品ではなく、各物件に最適なソリューションを提案します。現場調査を重視し、お客様のニーズに合わせたプランを提供していきます」(渡部氏)
この言葉には、ジェイネッツの企業姿勢が集約されている。テクノロジーの進化は速く、ともすれば人間の顔が見えにくくなりがちだ。テクノロジーと人間味。一見相反するこの2つの要素を両立させながら、ジェイネッツは常に顧客との対話を大切にしている。
企業名 | ジェイネッツ株式会社 |
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所在地 |
東京都千代田区東神田3-1-2D’sVARIE東神田ビル3F |
製品カテゴリ |
スマートハウス向け、システム・設備ビルのスマート化、システム・設備建物管理・メンテナンス |
不動産業界注目のサービスが集まる同時8展開催のジャパンビルド
「不動産テックEXPO」は、日本最大の見本市主催会社のRX Japanが主催する、「JAPAN BUILD OSAKA -建築の先端技術展-」内で同時開催する8つの展示会の1つだ。
※同時開催されるイベントは下記の通り
第8回 JAPAN BUILD OSAKA -建築の先端技術展-
- 【高性能】建材・住設 EXPO [大阪]
- 不動産テックEXPO [大阪]
- スマートビルディング EXPO [大阪]
- スマートハウス EXPO [大阪]
- 施設リノベーション EXPO [大阪]
- 建設DX展 [大阪]
- 商業施設・店舗DX展 [大阪]
- 建物の脱炭素EXPO [大阪]
これを逃せば、関西での開催は1年後だ。不動産テックや住宅・建物の最前線をこの目で確かめよう。
イベント名 | 第5回 不動産テックEXPO [大阪] |
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日時 |
2024年9月11日(水)~9月13日(金) 10:00~17:00 |
場所 |
インテックス大阪 |
主催 |
RX Japan株式会社 |
同時開催展 |
【高性能】建材・住設 EXPO [大阪] スマートビルディング EXPO [大阪] スマートハウス EXPO [大阪] 施設リノベーション EXPO [大阪] 不動産テックEXPO [大阪] 建設DX展 [大阪] 商業施設・店舗DX展 [大阪] 建物の脱炭素EXPO [大阪] |
参加費 |
無料※事前登録制 |
※注=出展社数は同時開催展を含む最終見込み数字です。開催時には増減の可能性があります。