【杉浦健太氏プロフィール】
早稲田大学法学部卒。株式会社ベクトルに入社後、大手インターネット広告代理店の子会社の立ち上げを経て、2010年に独立。独立後は複数社の経営を行う。2014年にベクトルとマイクロアドの合弁会社ニューステクノロジーの立ち上げに伴い再度ベクトルにジョイン。2015年よりNewsTVの経営に携わる。
不動産会社の広告といえば、ポスティングや新聞折り込み、不動産ポータルサイトへの出稿などが主流になっている。今回紹介するのは、ほとんどの不動産会社が行ったことがない、しかも効果的な広告手法だ。
無料動画制作と独自のアドネットワークへの配信サービス「ビデオリリース」を提供するNewsTV・杉浦健太社長に話を聞いた。
無料で動画を制作する「ビデオリリース」
―「ビデオリリース」について教えてください。
ビデオリリースは、無料の動画制作と、あらゆる条件で絞ったターゲットにその動画を配信するサービスです。
「狙ったターゲットにピンポイントに配信」できるということがポイントです。
当社は、独自のネットワーク「NewsTV Network」を構築しています。4,000以上のメディア、3億のユニークブラウザ、8,000万のユニークユーザーという非常に大規模なネットワークです。そこにターゲットとなる人が来たときだけ動画が流れる仕組みです。
絞れるターゲットの条件は年齢や性別や職業など、組み合わせは無限にあります。ニーズを聞いて配信しています。
▶届けたい人にどれぐらい届くのか、無料シミュレーションはこちら
―無料で動画を制作している、という点に驚きです。
無料にすることで、動画制作や配信をスピードすることができました。
制作費をもらってしまうと、打ち合わせや編集などの行程が発生してしまいます。これでは情報の鮮度が落ちていく。無料にすることで、最短即日に動画を完成させることができます。
―「ビデオリリース」はどういった利用をされているのですか。
・記者発表会やPRイベントの紹介
・展示会ブース/ユーザー向けイベントの紹介
・新店舗オープン/レセプションパーティの紹介
・インタビュー形式の商品紹介
・リクルーティング
など、様々な場面で利用いただいています。
年間600本ほどを制作しています。
―「ビデオリリース」と他の動画サービスとの違いは他にありますか。
当社ではこれまで制作した全ての動画の1秒ごとの離脱データを取っています。「人はどんな映像や画像が入ったら動画を見なくなるのか」を分析し続けているんです。そのノウハウを動画制作に活用しているので、とても高い確率で最後まで動画を視聴いただいています。
2018年にはNewsTV Video Technology Labを設立し、ユーザーのバイタルデータの取得・活用による広告効果測定技術で特許を取得しました。
この技術によって、より正確なターゲティングができるようになりました。どういうコンテンツをどういう媒体のどういうターゲットに配信すれば一番見られるかというノウハウも溜まりますし、それらのノウハウが制作にも運用にも活かすことができます。
拡大し続ける動画広告市場。不動産業界への活用法は?
―動画広告の市場規模はどれぐらいあるのでしょうか
2018年は1,843億円、2022年には4,187億円、2024年には4,957億円に達するといわれています。
「2018年、国内動画広告の市場調査を実施」サイバーエージェントプレスリリースより
今後、テキストと画像で行われている広告は全部動画に変わっていくと考えています。例えば、人材業界や不動産業界、旅行や結婚、飲食などWebで行われているテキストと画像は、ほとんどが動画になります。
その大きなきっかけは、新しい通信規格である5Gが導入され、パケット使い放題の料金が下がってくることです。通信費を気にせず、動画をサクサク見られるようになる。
そうなったとき、スマホで静止画が流れると気持ち悪い世界になっていると思います。
テレビのCMで静止画が流れていると気持ち悪いじゃないですか。それと同じことが起こると思っています。
―動画が広告の主流になってくる。いち早く動画広告を取り入れている企業にメリットはあるのでしょうか。
新しい広告手法に感度が高い企業には、先行優位性があると思っています。
まず、これまで動画広告をやってこなかった業界ほど、動画を作った方が差別化や、分かりやすくサービスを伝えられています。同じ広告費をかけるとしても、これまでの広告手法と「ビデオリリース」では、対象となるターゲットが異なるため新しい顧客に繋がる可能性も高まります。
東急不動産にはいち早く「ビデオリリース」を利用していただきました。
新築マンションの紹介動画です。すると、配信後モデルルーム来場者数が2.2倍向上しました。
東急不動産「ブランズシティ世田谷中町」紹介動画
世の中には、クライアントの課題を解決できていない広告サービスがたくさんあります。
広告業界はリピートされないと意味がありません。「ビデオリリース」もかなりリピート率が高いサービスです。
一度使うと効果に満足していただくからですね。
―不動産会社でも成果が出ているのですね。
不動産業界は、新聞折り込みやポスティングなどがメインの広告手法というイメージですね。
しかし、それもいずれ効かなくなってくるはずです。また、アナログな広告はいくらが適正な広告費なのかも分かりづらい。細かい条件の対象に伝えるのは難しいはずです。
東急不動産の他にも、新築の分譲マンションの紹介動画はよくお引き合いいただいています。物件の半径数キロ以内の人だけに配信して、チラシよりも効果が高いことも分かっています。「NewsTV Network」は位置情報や沿線もターゲットにすることができますので。
また、不動産業界だけではありませんが、人手不足の業界では、採用動画を配信すると、「採用コストが下がった」「応募数が倍増した」といった成功事例はとてもたくさんあります。
まさに、不動産会社は「始めたもの勝ち」の状況です。
分析によって分かった「ビデオリリース」が広告費を下げる!?
―ビデオリリースには、広告費を削減する可能性があるのですか。
そうです。
「ビデオリリース」で動画を配信すると、「検索行動に寄与する」ということが分かり始めています。つまり、動画を「NewsTV Network」で配信すると、サービス・商品名での指名検索が上がるということです。
ある製薬会社の動画では、NewsTVの配信期間中とテレビCMの放映期間中を比べると、NewsTVの方が指名検索数が上がっていたんです。
これってどういうことかというと、リスティングなどの運用型広告費を下げることができることに関係しています。
運用型広告では、感度が高い反響を獲得できるワードを狙うと入札単価は高くなり、大量の広告費が発生してしまいます。一方で、当然自社商品やブランドのキーワードは、競合性が低いため、入札単価は安いけれど、反響獲得の機会は少ない。
しかし、「ビデオリリース」を使って自社商品・ブランドの指名検索が増えるのであれば、高いキーワードの運用型広告ってする必要がなくなります。無駄なコストを削減することもできるんです。
まだ研究段階でテスト中なのですが、上手くいけばかなりの広告費削減に貢献できると思っています。
「ビデオリリース」は、従来の手法とは全く異なった広告だ。
「狙った対象」に「伝えたい内容」が、効率よく「伝わる」方法を、ワンストップで提供することができる。しかも動画制作は無料。
・ポータルサイトなどを活用した不動産広告は、差別化が難しい
・チラシ・ポスティングは反響獲得率が低い
といった課題を抱えているのであれば、NewsTVが提供する「ビデオリリース」を検討することをおすすめする。