賃貸管理ソフト「賃貸名人」利用企業への取材企画第4弾。
今回は、神奈川県横浜市のきらめき不動産に取材を行った。
横浜本社に加えて、川崎・東京・大阪とオフィスを展開し、事業拡大している同社に「賃貸名人」を利用している理由を聞いた。
JR根岸線・「桜木町」駅から徒歩10分程度のところにきらめき不動産(神奈川県・横浜市)がある。
同社は、横浜市を中心に、不動産投資のコンサルティングや相続、事業承継など、不動産に関わる幅広いサービスを提供している。最近では、社会福祉を目的としたグループホームの立ち上げや、不動産特定事業法(不特法)を活用した不動産クラウドファンディング事業の創設など、様々な角度から不動産の可能性を見出そうとしている。
また、メイン事業である投資物件の売買仲介で発生した物件の管理や、繋がった投資家から物件の管理委託なども行っている。現在の管理戸数は約900戸。区分物件のオーナーチェンジが多く、入れ替わりも激しいため業務は多忙だ。
今回話を聞いた岸明日美マネージャーは、賃貸管理部門の責任者だ。
同社は「賃貸名人」をどのように活用しているのだろうか。
きらめき不動産 賃貸管理部 岸明日美マネージャー
―岸マネージャーは、不動産業界歴は長いのでしょうか。
2010年に入社するまでは、映画や映像関係の業界にいました。
当然不動産の知識はなく、スーツを着たこともありません。そこで、業界紙を隅々まで読み、とても勉強しました。不動産や賃貸の業界仕組みも知りませんでしたから、大変でしたね。
―「賃貸名人」はいつから利用されているのですか。
私が入社したときには、既に導入していましたね。しかし、あまり活用されていませんでした。物件名しかデータが入力されておらず、物件情報のほとんどがブランクでしたから。
そこで、業界に慣れる一環として「賃貸名人」にどんどんデータを入力していきました。
名前を入れて、家賃を入れて、契約日を入れて・・・とやっているうちに、データを入力すれば契約書を出せることが分かりました。それまではエクセルで対応していたのでとても効率化されましたね。
対応履歴や修繕履歴を「賃貸名人」に残しておくことも重要だと知りました。それまでは過去に何があったのか、事例を自分の中に蓄積することも、アウトプットもできなかった。「賃貸名人」にデータを入力し使えば使うほど、どんどん便利になっていきましたね。
―そのほかにも「賃貸名人」でよく使う機能はありますか。
契約更新や督促関連の機能をよく使っています。
特に、督促関連の機能は、未納が発生した際に自動的に集められ、そのまま督促状を印刷することができるので便利ですね。元々ある督促状のフォーマットに加えて定型文を何パターンか登録しておけば、オリジナルの文面で出すこともできます。
「賃貸名人」は、どの機能・項目でもベーシックな定型文やテンプレートが登録されている点も良いです。税制や法改正があったときにとても便利です。経験や知識がなくても、「賃貸名人」にある程度は網羅されているのは大きなポイントですね。
また、「ファームバンキング」を導入し、入金消込を自動で行っています。今となってはマストな機能で、業務がとても楽になりましたね。
―他社サービスへの乗り換えを考えたことはなかったのでしょうか。
実は、一度クラウドサービスに乗り換えようとしたことがありました。
「賃貸名人」は、会社にいなければ操作できません。しかも、台数を増やすごとに料金がかかってしまう。そこでどこからでもアクセスできるクラウドサービスへ乗り換えようと考え、一時は「賃貸名人」と並行してクラウドサービスを使っていたことがありました。
しかし、ネット環境が良くなかったのか、クラウドサービスは頻繁に止まってしまうことがあり、本格的に乗り換えることは諦めました。
―「賃貸名人」はネット環境に依存しないオンプレミス型のサービスのため安定していますね。
もうひとつ重要だったのが「検索機能」でした。
賃貸管理業の現場では、電話をしながらあれもこれもと検索します。そのなかで、データの紐づき方がとても重要で、「賃貸名人」なら物件名で検索すればオーナーや入居者といった全ての情報を表示させることができます。しかし、そのクラウドサービスではデータの紐づきかたが甘かった。
また、全角や半角、漢字といった「かな検索」、ハイフンやスペースの有り無し、意図していない半角のカタカナで入力した場合などでも、「賃貸名人」なら検索することができます。
片手に受話器を持って、空いている手で入力して検索することが多いため、こういった細かい部分も非常に重要でした。それができないと対応が遅くなってしまいます。クレームが発生したときにリスキーだと感じました。
―そういった細かい部分が、実務に大きな影響を与えている。
賃貸管理ソフトに限らず、今流行っている不動産テックサービスに対して感じるのは、作り手がテックなため、普通の不動産会社では使いこなせないということですね。
ある程度ITリテラシーが高い人なら使うことができます。でも、賃貸管理業をやっている人は幅広い年齢層で、当然長くやられている方は年配の方もいらっしゃいます。そういった方はとてもじゃないけれども使いこなせない。
その点、「賃貸名人」なら単純で、デザインもカラフルで見やすく、誰でも使いこなすことができるでしょう。
―テクノロジーやITの活用は不動産業界全体の課題だという意見もありますね。
賃貸管理業のようなストックビジネスを安定的に作り、テクノロジーを活用していかに負担を軽減するかは、当社でも課題になっている部分です。
また、これからはオーナーの年齢層が若返ってくるでしょう、そのなかではペーパーレスやシステムの活用は、より求められてくる。
そのためには情報収集が大切ですね。変わらない業界と言われながらもIT重説をはじめとしてどんどん変わってきていますから。
システムやITを活用して効率化しながら、いかにオーナーが満足するサービスを提供できるかが重要です。そのためには、「賃貸名人」のような賃貸管理ソフトは、なくてはならない存在ですね。
事業が拡大しているきらめき不動産。同社の成長の要因には、効率化を追求しながら高品質なサービスを提供するという妥協しない姿勢があった。
そのなかで「賃貸名人」に求められていたのは、安定した動作に加え、使いやすい検索機能やシンプルな操作性だった。
細部まで使いやすさにこだわった賃貸管理ソフト「賃貸名人」。
導入を検討する価値は十分にある。