物販ビジネスを副業で始めようと考えた場合、つまずくポイントがいくつかある。
・どういった商品が売りやすいのか分からない
・時間がない、面倒くさい
・ノウハウがないので始められない
株式会社オークファン(マザーズ上場:3674・東京都品川区)が提供する「オークファンプロPlus」は、そういった物販ビジネスの初心者の大きな味方。商品の分析や、販売ノウハウなどが短時間で身につけやすいという。
「オークファンプロPlus」を使った物販ビジネスや、物販ビジネスの市場推移などについて同社・メディア事業部 川村尚矢氏に話を聞いた。
―「オークファンプロPlus」って何ができるサービスなんですか。
「オークファンプロPlus」は、物販ビジネスを行うためのサポートツールです。大手オークションサイトでの商品リサーチや販売状況の分析、売買戦略を立てることができます。副業や物販ビジネスのプレーヤーに活用いただいています。
当社は「オークファンプロPlus」を提供する前から、ヤフオク!の相場データを分析していた会社です。商品の詳細情報や売れた商品を検索できるサービスを提供していました。
すると、もう一段階ステップを上げて物販ビジネスに活用したいというユーザーが増え、単なる過去データを分析するだけでは物足りない、という声も増えてきました。
「オークファンプロPlus」は物の価格相場をグラフで見ることができる。
安く仕入れるタイミングと、高く売れるタイミングが一目瞭然だ。
そこで、誰でも分かりやすく視覚的に相場情報が分かるように、データをグラフ化する機能など、様々な機能拡充を行いました。相場情報だけでなく、あらゆる条件を軸にグラフ化した分析や、商品単体ではなくカテゴリー全体の分析もできるようになりました。
「オークファンプロPlus」は消費者がネット上で探している商品を簡単に見つけやすい。
例えば品切れが続く商品などの場合、「定価で仕入れたとしても利益が出るのか」といった検証も可能だ。
―オークファンプロPlusはいつリリースされたサービスですか。
2016年にリリースしました。
2011年に前身サービスの「オークファンプロ」を提供開始し、機能を追加した上位版として「オークファンプロPlus」を開発しました。2018年7月には「オークファンプロ」と「オークファンプロPlus」を統合しました。
―具体的に「プロ」と「プロPlus」ではどういった部分が変わったのでしょうか。
これまでは、Amazonとヤフオク!の過去相場データなどを導き、販売戦略に役立てていただくツールとして展開していました。しかし、「プロ」と付くだけあり、「使いこなすことが難しい」とのお声を多くのユーザーから頂いておりました。
機能的には問題はなく、ベテランのプレーヤーからおすすめされて登録する初心者ユーザーも多いのですが、「実際使い方が分からない」といった声もたくさんございました。
そこで、初心者の方でも使いこなせるように、動画でノウハウを提供するなどのコンテンツを強化しました。
また、従来のAmazonやヤフオク!に加えて、Yahoo!ショッピングも分析できるようになりました。Yahoo!ショッピングの分析では、商品だけではなく、出品者のデータも毎日取得し、集計しています。つまり、初心者の方でも、ベテラン出品者の販売データを参考にすることで、販売戦略を立てることができます。
「オークファンプロPlus」ではYahoo!ショッピングでの出品者に絞った分析も可能だ。
初心者でも、ベテラン出品者の動きを参考に戦略を立てることができる。
―競合するサービスはあるのでしょうか。
ありません。
ネットオークションサイトのデータ分析に特化したサービスは弊社だけではないでしょうか。あったとしても、買い切り型のダウンロードソフトが多い。「オークファンプロPlus」は、クラウドサービスなのでPCのスペックなどにも影響されづらいです。
また、各ネットオークションサイトでの売買情報を取得できる企業は限られています。一般公開されている情報ではないからです。そういったデータを活用できる数少ない企業であるという部分も差別化ポイントです。
さらに、弊社では過去10年分以上にわたり約680億件の売買データ(※1)を集計し続けています。ビッグデータを活用した分析が行えるという点も「オークファンプロPlus」の強みです。
※1出所:オークファン取扱データ数
【2015年8月13日時点でのamazonの商品数】
カテゴリー |
商品数 |
本 |
8,736,312件 |
DVD |
1,332,254件 |
ミュージック |
3,858,780件 |
パソコン・周辺機器 |
3,049,121件 |
TVゲーム |
144,073件 |
楽器 |
230,311件 |
家電&カメラ |
22,040,717件 |
PCソフト |
70,452件 |
文房具&オフィス用品 |
1,313,267件 |
ホーム&キッチン |
5,661,112件 |
ヘルス&ビューティー |
30,283件 |
おもちゃ&ホビー |
3,879,690件 |
シューズ&バッグ |
889,692件 |
時計 |
594,562件 |
カー&バイク用品 |
6,243,517件 |
「オークファンプロPlus」は、膨大なデータを活用して、商品リサーチを一瞬で行うことができる。
yoshi10pro.wordpress.comよりAmazon Product Advertising APIを元 にしたデータを引用
―ユーザーの登録数を教えてください。
現在、約4,000人に利用いただいています。
ユーザーは法人・個人に関わらないのですが、最近の傾向としては個人の利用が増えていますね。
―「オークファンプロPlus」は物販ビジネスにおいて有用なサービスなのですね。そもそも、物販ビジネスの市場は盛り上がっているのですか。
経済産業省が毎年発表しているデータでは、2017年(平成29年)の国内EC市場規模はBtoC取引16.5兆円、BtoB取引317.2兆円と、どちらも過去と比べて市場が拡大しています。
【国内電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB)】
経済産業省「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」
あわせて、EC(電子商取引)化の割合が増えていることも分かっています。やはり、ネット通販サイトは便利ですから。
今後はさらに、ネットを使った物品売買が主流になってくると考えられており、副業としてネットを活用した物販ビジネスを始めるチャンスだと思います。
―確かにネット通販は、一般的な小売業の脅威になってきていますね。
昨今では、フリマアプリによって、個人間の売買がスムーズになっている点など、ネットを使った物品の売買市場は盛り上がりを見せています。
これまで、オークションサイトに出品するには、PCやデジタルカメラなどが必要でした。しかし、現在はスマートフォンで完結させることも可能です。初心者でも10分ほどで出品が可能になりました。手軽に売買ができるマーケットプレイス(取引市場)ができたことも大きな要因です。
【フリマアプリの推定市場規模(単位:億円)】
経済産業省「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」
これまでは中古品をリユース企業や質屋に買い取ってもらうためには、所有者が店舗に行くというワンクッションが必要でした。しかし、ネットで売買ができるようになったことで、手間もなくなり利便性も高まっています。
また、自分では価値がないと思っていた物が他の人にとってはとても価値を感じる場合があるので、気軽に売買ができることがなったことにより、すぐに捨てずにとりあえず売りに出してみるといったケースも増えています。
―不要品や中古品の売買分野でも市場は伸長していると。しかし「オークファンプロPlus」のユーザーは、ネット物販をビジネス・収入源と捉えていますよね。個人が参入できるほど簡単なビジネスではないように感じるのですが・・・。
確かに、「オークファンプロPlus」のユーザーは、玄人視点でネット物販を行っています。しかし、物販ビジネスを始めたきっかけは、ネットを使った小規模な売買を行っていた人が、次第にビジネスとして成長・拡大しているケースが多いんです。
「オークファンプロPlus」は、そういったユーザーのステップアップも支援するようなサービスです。
―物販ビジネスを行うプロのプレーヤーは増えているのでしょうか。
増えています。
当社が運営している物販ビジネススクールの参加者も年々増加していますし、そこで驚くような成果をあげている方もいらっしゃいます。
物販ビジネスは売買サイトの仕組みや、発達している物品輸送システムなどを活用することにより、気軽に始めることができます。
しかし、気軽に始められるが故に毎日の作業も簡単と思っている方も多く、楽に稼げると思っているような方で成功する人は、あまり多くありません。
我々は、しっかりと腰を据えてやっていく気持ちとノウハウやツールが整ってさえいれば、物販ビジネスは堅実に取り組みやすいビジネスだと思っています。
―オークファン社内でも、物販ビジネスをやられている方は多いのでしょうか。
オークファンのサービスを運用している部署では、半数以上が経験者です。
私自身も、入社する前は不要品の販売などをオークファンを利用して行っていましたし、現在ではオークファンプロPlusにて分析できるデータを元に輸入ビジネスを行っています。
―オークファンが「オークファンプロPlus」などのネット販売分析ツールを通じて目指しているものは何なのでしょうか。
弊社調べでは、日本国内だけで年間22兆円の滞留在庫(※2)があると考えています。
滞留在庫とは、消費者に届けられることなく廃棄されてしまう在庫です。
22兆円の毀損(※2)というのは、日本経済を考えても大きなインパクトです。
弊社は、滞留在庫を少しでも減らし、求めている人に届けることをミッションにしています。
※2 出所:『法人企業統計』(財務省)等からオークファン推計
「オークファンプロPlus」は単なる商品分析ツールではありません。
商品を価値のある人に、適切な価格での提供を実現可能なツールだと感じております。
「オークファンプロPlus」は、単なる売買分析ツールにとどまらない。
初心者から上級者まで、物販ビジネスを行うならば、心強いツールだ。
また、費用も10,000円/月(税抜)と非常に安価なことにも注目したい。
まずは一度導入を検討してはどうだろうか。