10月16・17日、ビル経営に関する商品・サービスが集まる「第19回不動産ソリューションフェア」(主催:ビル経営研究所)が都内で開催された。ビル業界が抱える人手不足の解消につながるサービスに注目があつまった。(リビンマガジン編集部)
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国内全産業で人手不足が叫ばれている。ビル業界も同様だ。イベント会場でも業務効率化に関連したサービスに注目が集まっている。
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スターツ(東京都中央区)は、建物の完成図を3Dモデルにし、VRゴーグルで体験をする「BIM-FM Platform」を出展した。ホテルやマンションの施主への提案などに活かされる。土地活用を検討している地主や、ビルの施主は、建物の建設には高額な費用がかかるため、慎重にならざるを得ない。そういった際に、VR上で完成した建物をイメージできることは、受注への時間短縮になる。
また、業務効率の向上という点で、森ビル(東京都港区)はGoogleのサービス「G Suite」を紹介した。出展ブースの前では、森ビルメディア企画部 矢部敏男部長と、Google 倉田知明セールスマネージャーによるトークセッションが開かれた。森ビルでは2012年から業務のデータベースをGoogleのクラウドで管理し、社内で共有しているという。Google Map上にポイントを登録し、物件情報や顧客情報、物件の写真なども載せ、社内間での情報共有に活用している。業務ペーパーレス化や効率化を実現させたという。
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会場には、ビッグデータを活用した営業支援ツールや追客ツール、AIやVRといった不動産テックを使って従業員の作業効率向上を図る企業が多数出展していた。
これからも、人手不足解消のための便利なサービスやツールが出てきそうだ。それでも、日本全国の労働人口は減少していく。人材を集めるためには、業界全体がより魅力的になる努力が必要なのだ。
主催のビル経営研究所(東京都中央区)によると、ビル経営や管理に関わる企業や団体が約80社出展した。来年の開催は秋口を予定している。