資産運用情報サイト「マンション経営.東京」の運営や不動産投資コンサルティング事業などを手掛ける和不動産は9月25日、マンション投資運用コンサルティングシステム「N-RICOS(エヌ・リコス)」に新機能を追加したと発表した。
※プレスリリースより
今回、新たに「相続税対策のシミュレーション」と「保険料見直し」にも対応可能となった。
そもそも同システムは、不動産投資を行うオーナー向けに資産運用管理をサポートするために2016年1月に自社開発されたもので、オーナーの資産の推移や投資効率、成績などをデータベース化し、分析するツール。不動産購⼊後にオーナーへのヒアリングを3カ⽉ごとに実施し、データをアップデートする。定期的に数字を保存しておくことで、オーナーの資産運⽤の推移が理解しやすくなり、返済計画を効率的にサポートするというもの。
※プレスリリースより
まず、新機能「相続税対策のシミュレーション」では、主にできる対策は次の2つになる。
1つは、現金からワンルームマンションに資産の「カタチ」を換えることで、相続税評価額をどれだけ下げられるかというシミュレーションになる。
ワンルームマンションをはじめとする収益物件は、相続税評価額の計算で有利な計算方法が用いられている。
例えば、現金1000万円で都心の築浅中古ワンルームマンションを購入すると、相続税評価額は約200万円まで下げられる。
これは、現金のまま相続する場合と比べ約5分の1の評価額となる。
このような仕組みを活用して、相続税対策を実施する事例が増えてきているという。
そこで、同システムでは購入するワンルームマンションの相続税評価額のシミュレーションができるようバージョンアップを行った。
そして、そのワンルームマンションを生前贈与した場合の課税額もシミュレーションできるようにあわせて開発し、相続税対策として最善な手段を比較できるようになった。
この生前贈与を活用することでより効果の高い相続税対策をとることが可能という。都心の中古ワンルームマンションであれば、贈与税の支払いは50万円以下で済むことがほとんどという。この方法にメリットを感じて実際に取り組んでいる個人も増え、そうしたニーズに対応できるシミュレーションを行えるようになった。
もう1つは、自分が所有している資産に対してどれだけの相続税が課せられるか、というシミュレーションになる。
何も相続税対策をしない場合と対策をした場合の比較シミュレーションを行う。
資産状況は常に変化するので、相続税のシミュレーションは状況が変化するたびに実施することが好ましい。
現金を収益物件に「カタチ」を換えること以外にも、「借金」を相続することで相続税の支払いを抑えることができる。収益物件は、そうした借金を活用しやすいツールであることは言わずもがなだが、必要以上に借金をしてしまうと、相続した子世代にとっては大きな負担になるかもしれない。
何がベストな対策なのか、同システムを活用したコンサルティングで資産状況の精度を上げていく、といったサポートを行う。
N-RICOS 画面 ※2016年2月5日プレスリリースより
次に、新機能ではマンション投資により「保険料の見直し」を行うことができる。
そこで、マンション投資に付帯している「団体信用生命保険」を活用する。
この団体信用生命保険とは、投資用マンションのローン返済中、仮に名義人が死亡ないし高度障害になった場合、生命保険会社がローンの残債を支払うというもの。残された家族にはローンがないマンションが残り、家賃収入が保険料のように毎月支払われるという仕組みだ。
これは、生命保険における収入保障保険と似たような仕組みだが、マンション投資を保険として活用した場合、収入保障保険と大きく異なるポイントが2点ある。
まず1つ目が、収入保障保険は「定期保険」に分類され、支給期間(契約期間が20年なら20年まで)が決まっているが、マンション投資を保険に活用した場合、家賃収入が入る限り、一生涯収入を得ることが可能。この特性があれば、死亡保障と個人年金を別々に加入する必要がなくなる。
2つ目が、マンション投資では家賃収入が毎月の支払い(ローンの返済・管理費・修繕積立金など)を上回っている場合、収入を得ながら保障も得ることが可能になる。この特性を活かして、生命保険を見直しているオーナーが増えているという。
同システムで生命保険の見直しをする場合、現在加入している保険の内容を入力し、毎月の保険料と死亡保障の金額を確認。次に、マンション投資のローンの加入状況と家賃収入を確認し、保障が重複する部分を見直しするというスキームで実施する。結果、どれくらいの支払い保険料を削減できるかがわかるようになるという。
※2016年2月5日プレスリリースより
■N-RICOS(エヌ・リコス)
http://n-ricos.jp/