不動産賃貸業大手のレオパレス21は9月21日、エネルギーマネジメント事業などを手掛けるMTES(旧MTエネルギー&ソリューションズ)と共同で、同社が運営する埼玉県草加市の介護施設「あずみ苑グランデ草加」で、介護業界初となるIoT(あらゆるモノがインターネットにつながる)と無線通信規格「LoRa技術」による「高齢者見守りシステム」の実証実験を9月25日から開始すると発表した
※プレスリリースより
これは、利用者の見守りサービスの一環として行われるもので、利用者の健康管理や安全を強化し、職員の負担を軽減することを目的としている。
介護施設の利用者の見守りは、これまでは利用者に対するサービス向上を優先することに重点が置かれており、職員の労働負荷を軽減するという視点が抜けていた。
MTESは、IoTとLoRa技術による非接触のバイタルチェックシステムおよび異常認知監視カメラなどを開発しており、今回の実証実験にそれらの技術を活用するという。
非接触バイタルチェックデバイスを使うことで、脈拍、体の動き、呼吸などを身体的負担なしで計測が可能になる。データはLoRa技術によってリアルタイムで計測され、職員の労働負荷低減につながる。
※プレスリリースより
システムの実証実験は、次の5項目になる。
① ベッドへの非接触バイタルチェックデバイス設置による24時間見守り
② 異常認知時のみに撮影するカメラの稼働
③ ドア、窓へのセンサー設置による入退室状況の見守り
④ 上記、異常時にお知らせするナースコールとの連携
⑤ システムのセキュリティー性能と各システムの接続確実性
②~⑤については随時、実証実験を予定しているという。
同社では、これらの実証実験で施設利用者の健康管理や安全強化、施設職員の負担軽減といったこと以外に、無線通信規格のLoRa技術の有用性を検証することにより、スマートロックの導入や物件駐車場の遠隔管理などにも用途を広げ、全国約57万戸を展開する同社の賃貸住宅のさらなるIoT化に向けた技術開発を推進していきたい、としている。