引越し、リサイクル業でIT技術を使った引越しサービス「引越しTech」などを手掛けるアップルは9月5日、東京圏の1K・1LDKの引越しに特化したブランド「ラクニコス」を立ち上げたと発表した。
※プレスリリースより
今回、専門サイトを開設し、単身世帯に特化した引越し情報やネットだけで完結する引越し予約システムを提供する。
※プレスリリースより
新ブランドが提供するサービスは、次の3つ。
1.料金の透明性
2.高い引越し品質と単身引越しに特化することで実現する低価格
3.単身生活者への情報提供
1では、ネットで確定金額を即表示、予約まで完了できる「引越し予約システム」を提供する。
新ブランドの引越し予約システムでは、ネットに必要情報を入力すればその場で引越し確定金額が表示される。2016年10月にベータ版を公開して以降、試験運用と改修を重ねて使い勝手の向上を図っている。
金額の計算には、過去10年間・約100万件の見積もりデータを使用することで精度の高い料金を算出する。値下げを見越して最初は高めに金額を提示するということはなく、確定金額を表示する。
2では、東京周辺に複数の支店展開をするため、引越間の移動を最小限にして、配車効率を高めることでコスト削減を行っている。また、単身引越しに特化することでスタッフの数を最小限にし、トラックのサイズを固定化することでコスト削減して引越し料金を抑える。
3では、引越しにまつわることや単身者の生活に関することについて、情報提供するコーナーをWEBサイト内に設けた。インテリアコーディネーターや敷金に関して詳しい専門家などが記事を執筆、情報提供する。
そもそも、新ブランドを立ち上げた背景には、近年の晩婚化と東京圏の単身世帯数増加などが背景にある。加えて、ブラックボックス化している引越し料金を明確化し、単身層が求める引越し品質や引越し予約の利便性を提供することを目的としている。
同社の主要顧客となる社会的地位や所得もある現代の単身世帯は、少し広めの1Rや1LDKなどの部屋に住み、インテリア・家具にこだわりを持ち、公私に忙しく自分らしい時間の使い方にシビアという。
多忙を極める現代の単身世帯にとって、引越しの見積もり取得から予約完了までにはネットや電話での対応が必要となり、訪問見積もりのために土日の休みを使うといったケースも出てくる。
実際、今年5月末に首都圏在住の20~39歳の男女(未婚者)に行った調査結果(楽天リサーチが実施、直近半年以内に引越しをした、あるいは引越し時に引越し業者を利用した人、回答数400)によれば、引越し見積もりサイトを利用してから予約完了までの時間について、「2、3日以内」という回答が27.3%、「4〜7日以内」という回答が23.8%で、「引越し予約までが面倒だ」という人が全体の64.6%に上ったという。
※プレスリリースより
新ブランドはこうした課題のソリューションとして立ち上げた。
同社では、このラクニコスブランドの浸透とサービス強化によって、2021年までに東京圏・単身の引越しシェア10%の獲得を目指します。ラクニコスが浸透することで、引越し業界の不透明性を解消し、生活者の引越しを「ワクワクドキドキ 楽しく」にチェンジしていきます、としている。