三井不動産は9月1日、米国ニューヨーク州マンハッタンでオフィスビル「(仮称)50ハドソンヤード」開発事業に参画すると発表した。

「(仮称)50ハドソンヤード」イメージパース ※プレスリリースより

 マンハッタンでは過去最大規模の複合開発となる「ハドソンヤード」は、合計約11ヘクタールの開発敷地をもつ大規模プロジェクト。

 同事業は、この「ハドソンヤード」におけるオフィスビル開発事業で、米国子会社「Mitsui Fudosan America, Inc.(三井不動産アメリカ)」を通じて行われる。

位置図   ※プレスリリースより

 同社が参画する開発事業は、オフィスを主要用途とした地上58階地下3階建てのビル建設で、延床面積は約26万㎡の建物となる。この規模はマンハッタンの単体オフィスビルとしては最大級の規模になるという。

 建設地は地下鉄最寄り駅直結という好立地に位置し、ビル正面エントランス側に広がる公園、幅広いテナントに選好される大型整形フロアプレート、大型テナントの本社利用ニーズを想定した複数の専用ロビーエリア、LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)認証取得を前提とした環境性能、またマンハッタンでは希少な車寄せと一定台数の駐車場を具備するなどの強みをもつ、最新鋭のオフィスビルになる。

 総事業費は日本円で4000億円超(1ドル112円換算)にのぼり、同社の事業シェアは9割。オフィスビル「(仮称)50ハドソンヤード」の竣工は2022年を予定しているという。

ハドソン川側から見たハドソンヤード イメージパース   ※プレスリリースより

 この再開発は全米有数のデベロッパー「Related Companies(リレイテッド社)」と、カナダで最大の機関投資家の1つで、不動産投資会社かつデベロッパーの「Oxford Properties Group(オックスフォード社)」が主導する。

 この「ハドソンヤード」には、タイムズスクエアやグランドセントラルステーションを結ぶ地下鉄7番線が開通しており、長距離列車の始発駅で、ロングアイランド方面およびニュージャージー方面への通勤電車(New Jersey Transit)の始発駅のペンステーションも徒歩圏にあるなど、交通の利便性に優れている。

位置図     ※プレスリリースより

 5棟の最新鋭のオフィスビル、100以上のショップ、またレストラン、約4000戸の住宅、ユニークな文化施設、約6ヘクタールにおよぶ公共のオープンスペース、公立学校、200室を超える高級ホテルが計画されている。

 同エリア内では「(仮称)50ハドソンヤード」以外に、リレイテッド社とオックスフォード社と共にオフィス開発事業「(仮称)55ハドソンヤード」を現在進行させている。これは、敷地面積が約3700㎡で繰延面積が11万7600㎡、地下2階付地上51階塔屋1階建てのオフィス、店舗用ビルとなっている。

 テナント営業は順調で全体の約8割のテナントが内定しているという。竣工は2018年を予定している。

「(仮称)55ハドソンヤード」イメージ

 ※プレスリリースより

 同社では、当事業は、「(仮称)55ハドソンヤード」同様に、当社グループの今後の海外事業にとってポートフォリオの核となる旗艦物件として位置づけられる開発であり、これを機に海外事業を拡大していくことはもちろん、その事業内容についても、日本で行っているミクストユース型の複合的な街づくりのノウハウを、現地事業での付加価値向上に活かしてまいります、としている。

■HUDSON YARDS NEW YORK:
 http://www.hudsonyardsnewyork.com/

 
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