ビル賃貸事業などを展開する平和不動産は8月15日、東京都中央区日本橋兜町に地上15階建て、高さ約90mの複合ビルを建設すると発表した。
外観イメージ ※プレスリリースより
これは「(仮称)日本橋兜町7地区開発計画」によるもので、山種不動産、ちばぎん証券などと共同で事業を推進する。
主要用途は事務所、店舗、金融関連施設などで、敷地面積は約3350㎡、延床面積は約3万8000㎡。工期は2018年度~2020年度を予定している。
位置図 ※プレスリリースより
同事業では、東京都の「国際金融都市・東京」構想の一翼を担う機能を導入し、金融関連の情報発信や人材育成、投資家と企業の対話・交流促進を図ることを目的とする。
同社では「国際金融都市・東京」の実現に寄与するとともに、地域のにぎわい創出のための空間整備や地域のにぎわい創出に継続的に取り組むための担い手・仕組みづくりを推進することで、地域全体の活性化に寄与する。
また、地上・地下における歩行者空間の拡充による回遊性の向上、帰宅困難者対応施設の整備などによる地域防災力の向上、緑化空間の充実による潤いのある都市空間づくりを実現することで都市再生への貢献を目指すという。
同事業の整備方針・主な特徴として、前述した「金融拠点の形成に必要な機能の導入」を図ることだ。
「国際金融都市・東京」構想を踏まえ、求められる証券・金融に係る機能の導入する。
東京証券取引所の機能変化に伴い不足する機能を導入する。
具体的には、500人規模のホールや株主総会・IR説明会などで利用する会議室・セミナールームの整備、投資家と企業との対話・交流促進拠点や施設利用者の交流の場となるライブラリー・ラウンジなどの整備になる。
次に、「地域全体のにぎわいの創出に必要な機能の導入」を行う。
地域のにぎわい創出のための機能の導入、地域のにぎわいを継続させる担い手、仕組みづくり、情報発信やにぎわい・憩い・交流の拠点となるアトリウムの整備。地域活動の拠点となるコミュニティカフェなどの整備などを行う。
さらに、「通りごとの特色づけと歩行者空間の整備による回遊性の創出」を行う。
通りごとの特性に配慮した空間形成を行う。東京メトロ「茅場町駅」から地上に至る歩行者動線を確保する。例えば、バリアフリー接続を整備するとともにゆとりある歩行者空間を確保する。
そして、「防災対応力の向上と環境負荷低減」させる。
地域に不足する帰宅困難者対応施設を整備する。帰宅困難者受入可能スペースおよび一時待機場所、防災備蓄倉庫の整備など。またマンホールトイレや非常用発電機設備等の災害用設備の整備など。緑の充実による緑豊かな憩の空間づくり。省エネ性に配慮した設備等の導入など。
3社では、今後も本事業を通じて、「国際金融都市・東京」構想の一翼を担うとともに、日本橋兜町・茅場町地域全体の更なる発展・魅力向上に努めてまいります、としている。