投資用不動産の販売などを手掛けるシノケングループは8月10日、福岡市内で不動産賃貸仲介業を営む会社をグループ会社化すると発表した。
今回グループ会社化するのはアーウェイ・ミュウコーポレーション（ミュウ社）。
同社とミュウ社の設立年は近く、創業期からの長い取引関係と信頼関係を有するパートナー。
ミュウ社は1992年に設立され、福岡エリアを中心に「MYU」ブランドによる賃貸仲介ショップを展開し、天神や博多をはじめとする福岡都市圏を中心に賃貸仲介13店舗を展開している。
※プレスリリースより
今回のミュウ社のグループ会社化は、グループ全体としてさらなる事業規模の拡大ならびに企業価値の向上を図ることを目的とする。
グループ化の手順は、ミュウ社が行う種類株式による第三者割当増資を同社が引き受け、ミュウ社へ成長資金を提供する。ミュウ社は、同社からの出資金を活用して店舗網と事業規模の拡大を進める予定で、今後1年以内に5店舗程度の新規出店を行い、3年以内に総店舗数30店舗以上の体制にすることを目指す。
全国展開にあたりミュウ社では、まずは福岡から店舗網の拡大を進めた後、東京進出を行い、順次、日本の中核都市、同社の国内主要事業拠点でもある名古屋・大阪・仙台で賃貸仲介店舗網の展開を企図している。
このグループ会社化により同グループ内のリーシング力が強化されるほか、グループ内の既存事業とのシナジー効果も見込まれることから、ミュウ社を含むグループ全体として、さらに魅力ある商品・サービスの提供が可能になるとしている。
今回のグループ会社化は、既存事業の賃貸仲介事業との相関性が高い。
同社では、マーケティング、賃貸仲介、仕入・売買強化、入居者メリット、高齢者対応などで様々なグループ内シナジーの発現により、グループ全体としての企業価値の向上を見込んでいる。
具体的に言うと、マーケティングではミュウ社が展開する賃貸仲介店舗は、入居者のニーズを獲得する最前線になるという。ミュウ社の仲介店舗がアンテナショップとして、様々なニーズをタイムリーにデータ化・分析し、同社が供給する投資用アパート・マンションの企画・開発に反映することで、同社が提供する投資用アパート・マンションの住空間創造力の向上につながり、ひいては、オーナーの資産形成がさらに強固なものになることが見込まれる、とする。
次に、賃貸仲介では同社は現在約2万5000戸の賃貸管理物件を全国に有し、その全国平均入居率は2017年3月末時点で98.9％。これに加え、ミュウ社が展開する賃貸仲介店舗による入居促進により、さらなる高入居率の実現を目指す。ミュウ社の仲介店舗では、優良な新築アパート物件を安定的に確保できることからビジネスチャンスの拡大が見込まれる、とする。
仕入・売買強化では、同社とミュウ社が有する土地・中古物件情報を共有することで、同社のアパート用地仕入力の増強が見込まれるほか、同社のオーナーやミュウ社の取引先から寄せられる中古物件の売却・購入依頼に対し、よりタイムリーにそのニーズに応えることが可能になる、とする。
入居者メリットでは、同社は「シノケンでんき」としてお得な電力の小売事業のほか、「民泊対応型保険」「孤立死原状回復費用保険」「ストーカー対策費用保険」などの少額短期保険事業を展開しており、ミュウ社が仲介する入居者に、同社が提供するサービスを提供することで入居者に対し、様々なメリットや安心の提供が可能、とする。
そして高齢者対応では、ミュウ社が展開する賃貸仲介店舗での高齢者対応は時代のニーズに合致するとし、同社は2012年の介護事業参入以来、「安心、安全、低価格」な介護サービスの実現を目指し、そのノウハウを蓄積してきた。同社とミュウ社とで、これらのノウハウを共有・活用し、社会的なニーズに応えた新時代の賃貸仲介店舗を目指す。
同社では、グループ全体の総合力を高め、オーナー様・入居者様へより付加価値の高い商品・サービスの提供を実現し、そして、さらなる企業価値の向上を目指し、邁進して参ります、としている。
