総合住宅メーカーのミサワホームは8月3日、千葉県富津市に障がい者グループホームを核とした全6棟からなるコミュニティの建物工事を開始したと発表した。

※プレスリリースより

 同コミュニティには障がい者とその家族、勤務スタッフなどが住まう全6棟の建物がたつ。

 企画・デザインの監修は同社のデザイン集団のセンチュリーデザインオフィスが担当する。

 竣工は、2018年3月を目指すという。

 障がい者グループホームとは、障がいのある人が専門スタッフなどの援助を受けながら少人数で共同生活する住宅のことを指す。今回、同施設に加え高齢者シェアハウス、勤務スタッフハウスからなる全6棟を建設する。

 同社では、千葉県富津市の土地オーナーから保有する土地の有効活用についての相談を受けていた。
 そこで、のどかな住宅地という立地特性や賃貸需要などを勘案した上で、これまで培ってきた社会福祉に関するノウハウを活かし、障がい者グループホームや高齢者向けシェアハウス、勤務スタッフが住まう建物など複数の異なる住まいを組み合わせて、くつろぎと安心を提供できる新しいコミュニティづくりの提案を行ったことが建設の端緒になっている。

 また、こうした試みは2013年に施行された「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」が後押しする。
 同法は、障がい者が地域で暮らせる社会の実現を基本理念とし、比較的、住宅地から離れた場所にある福祉施設での生活から地域社会での生活への移行を推進している。障がい者が地域住民との関わりを持つ機会が増え、自立して生活する場としてのグループホームは、社会的に重要な役割を担っている。

 同コミュニティは6棟の建物で構成される。
 そのうち3棟は障がい者グループホームで、2棟は主にグループホーム利用者の保護者を想定した高齢者向けシェアハウスにする予定だ。

 残りの1棟については、同グループホームに勤務するスタッフとその家族が入居する建物としており、職住隣接に対応する。

 設計の段階で、くつろぎと楽しさの両立を図る工夫を盛り込んだという。
 障がい者グループホームの入居者は、通常、1棟あたり5名程度が多いなか、同グループホームは2~4名とし、共用部分をはじめ、少人数で落ち着いた雰囲気の中で生活できる空間を提供する。

 また、敷地の中心にはくつろぎの空間となる中庭や、野菜の成長や収穫する喜びなどを体験できる家庭菜園を設けることでコミュニティ内の交流の促進を図るとしている。

 さらに、建物間の行き来のしやすさや歩くことの楽しさに配慮した遊歩道を設置するなど、ゆとりのある共用空間を提供する。

※プレスリリースより

 建設場所は、JR内房線「青堀」駅より徒歩2分という立地に位置する。
 敷地面積は、1109.21㎡、延床面積は、6棟合計で505.27㎡、構造は、耐震木造住宅。

 同社では、これまで培ってきた社会福祉に関するノウハウを活かして生活に困難を抱えた方達の暮らしやすい提案を行うと同時に、土地の有効活用方法として資産価値の高いコミュニティづくりやまちづくりの提案ができる企業を目指します、としている。

 
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