住友林業は7月31日、米国ノースカロライナ州シャーロット市で賃貸住宅と商業店舗からなる複合施設を開発すると発表した。海外事業としては初の賃貸住宅開発プロジェクトとなり、総投資予定額は9000万USドル(日本円で約100億円)、着工は2017年8月上旬、竣工は2019年末を目指しているという。
※プレスリリースより
同プロジェクトは、同社100%子会社の「Sumitomo Forestry America, Inc.(SFA社)」を通じて行われ、地元の不動産開発会社「Crescent Communities, LLC(Crescent社)」との共同開発事業となる。
Crescent社と合弁の特定目的会社(SPC)が、346戸の賃貸アパートと飲食・衣料品店などが入居する商業施設、816区画の駐車場からなる複合施設を建築する。完成後はSPCが賃貸アパート部分と駐車場の一部を区分所有し賃貸運営する。
SPCの出資比率はSFA社が80%、Crescent社20%となる。
これまでの分譲住宅事業に加え事業領域を拡げることで、米国での収益基盤を強化安定させることが狙い。
エリアの特徴として、シャーロット都市圏の人口は約247万人。金融業の発展などに伴って人口が増加している地域という。
同施設が位置する地区は大型スーパーやレストラン、アパレルショップ、地元の人が多く集まるイベントスペースなどがある生活利便性の高い人気エリア。シャーロット中心地より電車で約10分、最寄駅から徒歩約7分と交通の利便性も兼ね備えており、中心地の金融企業などで働く若い世代や周辺の医療機関勤務者の需要が見込めるエリアという。
施設は、約4万㎡の敷地に建つ2棟6階建ての複合施設となる。駐車場棟と住宅・商業施設などの1階部分はRC造で、住宅・商業施設等の2階~6階部分は木造で建築するという。
建物面積は住宅部分が3万3977㎡、商業施設部分が5593㎡をそれぞれ予定している。
住戸数は346戸で、うちワンルームが68戸、1LDK+1バスルームが157戸、2LDK+1or2バスルームが121戸をそれぞれ予定している。
同社では、米国・豪州で広く分譲住宅事業を展開し、「住友林業グループ中期経営計画2018」の目標のひとつである米国での住宅販売年間5000棟、豪州3000棟体制に向けて着実に事業を拡大しています。また同中期経営計画は基本方針のひとつに「グローバル市場での多様な収益源の構築」を掲げており、今回の賃貸主体のプロジェクトはその一環です。今後も海外で住宅関連事業のノウハウを蓄積し、事業の拡大・発展を推進してまいります、としている。