通信サービス大手のアルテリア・ネットワークスは7月5日、家電メーカーのシャープ、インターホン製造・販売大手のアイホン、セキュリティ関連商品を手掛けるアッサアブロイジャパンと協業し、「つたえるーむ」プロジェクトを開始したと発表した。
これは、「共働き世帯でも安心して子育てができる家」をテーマに企画されたもので、主に新築分譲マンションを対象とする。共働き世帯の子どもの帰宅状況の把握や、家に子どもしかいない時の来訪者対応への不安をIoT(あらゆるモノがインターネットにつながる)で解消することを目的とする。
同プロジェクトでは鍵の開け閉めや、インターホンの呼び出しといった普段の行動を通じて家族の見守りを行う。
同サービスの導入には、同社のマンション全戸一括向けインターネット接続サービス「UCOM光レジデンス」と、アイホンのインターホンシステム「VIXUS」およびアッサアブロイのデジタルドアロックなどが必要となる。
システム構成イメージ ※プレスリリースより
各社の連携について、「見守り・安心機能」では次の通りになる。
まず、アッサアブロイが提供する共用部のハンズフリーオートロックを通過するだけで、通過したカード所持者の帰宅および外出の情報をシャープが提供するスマートフォンアプリ「ココロボ~ド」(シャープ商標登録)に通知する。
各戸(専有部)に設置のデジタルドアロックを、カード所持者が解錠したことを「ココロボ~ド」に通知し、外にいても誰が帰宅したかがわかる。
各戸(専有部)のデジタルドアロックの施錠状態を「ココロボ~ド」で確認できる。解錠状態だった場合は「ココロボ~ド」から施錠可能。
アイホンが提供する集合玄関機から部屋の呼び出しがあった場合、来訪者の画像と来訪時間を「ココロボ~ド」に通知する。
「ココロボ~ド」に通知された内容は、各戸(専有部)に設置されたモニター付インターホン(アイホン提供)でも確認できる。
サービスイメージ(専有部) ※プレスリリースより
次に、「暮らし便利機能」では以下のようになる。
来客用駐車場などの共用施設を、同社が提供するマンション専用ポータルサイトからWeb予約することができる。「ココロボ~ド」のカレンダーと連携しているため、予約の時間が近づいたら「ココロボ~ド」にも通知される。
サービスイメージ(共有部) ※プレスリリースより
各社の役割として、同社は同サービスの販売元となる。インターネットサービス提供および各社連携用システムボックスの販売、マンション専用ポータルサイトの情報連携を行う。
シャープは「AIoTプラットフォーム」により各社住宅設備をクラウド接続、コミュニケーションアプリ「ココロボ~ド」を経由し各機器の情報を入居者へ提供する。「AIoTプラットフォーム」は、家電・設備をはじめとしたあらゆるものを、クラウドのAI(人工知能)とつなぐことで、ココロ(頭脳、感情、対話)を持たせることを目指した、シャープのIoTプラットフォームのこと。
アイホンはインターホンシステム提供および各社サービスとの情報連携を図る。
アッサアブロイジャパンはマンション共用部および専有部デジタルドアロックシステム提供および各社サービスとの情報連携を図る。
4社では、今後も新しいライフスタイルを創出するソリューションサービスで協業してまいります、としている。