大京グループで不動産流通事業を手掛ける大京穴吹不動産は6月30日、「リノベーション戸建て」事業に参入すると発表した。「リノテラス(Reno Terrace)」ブランドとして今後展開していく。
※プレスリリースより
同事業の第1号物件として、神奈川県川崎市麻生区の築20年、土地面積100㎡、建物面積93.17㎡、4LDK・2階建ての一戸建て住宅の販売を7月1日から開始した。
※プレスリリースより
同事業への参入は、近年の全国の空き家数の増加と、既存の住宅ストックの老朽化がもたらす地域コミュニティの希薄化や居住環境の悪化などの社会問題化されている状況を受けてのもの。
同社グループでは2016年10月に中期経営計画「Make NEW VALUE 2021 ~不動産ソリューションによる新・価値創造」を策定。このなかで新たに取り組むテーマの1つとして「一戸建て住宅リノベーション」事業への参入を掲げた。
さらに、住宅などの社会インフラを長持ちさせることで、経済的なゆとりを生みだし、環境負荷を軽減する「ストック型社会」の実現に向け、「足りないモノ」を「余るモノ」で再生する不動産ソリューションを通じて社会的な課題の解決を図る、としている。
同事業の特徴は次の4点になる。
1.仕入品質
2.プランニング品質
3.施工品質
4.アフターサービス品質
1では、リノベマンションと同様、同社が売主となることで安心感を与える。
そして、入念なチェックにより仕入物件を厳選する。
特に、建築士など住宅の設計・施工に造詣の深い専門家が、対象となる住宅の現況を調査し、劣化状況、不具合、補修する必要のある箇所などを客観的に検査する「建物インスペクション」判定を実施して住宅のコンディションを事前に把握する。同社と提携シロアリ対策会社による基礎・床下チェックなども実施する。
※プレスリリースより
2では、分譲や管理で経験を積んだ建築専門スタッフが最適なリノベプランニングを行うための基準となる築年数ごと(10年未満、10年以上、15年以上、25年以上、35年以上)の「標準工事範囲」を設定した上で、住まいの安心・安全と機能性に配慮した設備・仕様を厳選し、既存設備を活かしながらリノベ工事を行う。
3では、リノベーション住宅推進協議会が定める統一基準の検査と工事を実施する。
ほかに、提携工事店と定期的に「工事店会議」を開催。知識の習得や施工技術のレベルアップに向けた課題、改善点等についての情報共有を図り、施工時の安定した品質確保だけでなく、その向上にもつなげる。
4では、アフターサービス保証「リノテラス保証」がある。
リノベーション住宅推進協議会の統一基準に則り検査・点検を行った重要インフラ13項目(給水管、給湯管、排水管、ガス配管、電気配線、分電盤、情報系配線、換気設備、住宅用火災警報器、天井下地、壁下地、床下地、浴室防水)については2年保証がつく。
内装およびその他の設備も3カ月(既存の設備等)から最大2年間(新規・加工工事部分)の保証がある。新設および既存部位を明確に記した「室内工事仕様書」や各部位の保証期間を明示する「アフターサービス保証書」を発行する。5年間のシロアリ防除保証がある。
※プレスリリースより
ほかに住まいの室内設備などのトラブルに24時間・365日電話で受け付け、内容や状況によって専門スタッフが駆けつける「24時間リノテラスコール」を設置している。引渡し時から2年間は無料でサービスを利用できる。
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同社では、「全国店舗網による仕入体制」「独自の品質保証制度」「一戸建て分譲事業により培ってきた施工管理体制の強み」を活かし、業界トップクラスの販売実績を誇るリノベーションマンション「リノアルファ(Renoα)」と合わせ、2021年3月期にはリノベーション住宅販売戸数を2500戸超の規模に拡大してまいります、としている。