住宅設備大手のLIXILは6月28日、東京電力グループ傘下で電気・ガスなどの小売事業を手掛ける東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)との間で、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及促進を目的とした業務提携について協議を開始すると発表した。

 ZEHの購入を検討する施主を対象にLCC(ライフサイクルコスト)の低減と効率的なエネルギー利用によるCO2削減が目的。

 約2000万軒の一般家庭の電力使用データに加え、省エネ機器の開発実績など省エネに関する知見と技術を有する東京電力EPと共に、両社の強みを活かしたZEHの普及を促進する新たな商品・サービスの提供の可能性について、今後幅広く検討していくとしている。

 今回の業務提携のテーマであるZEHとは、住まいの断熱性・設備効率を上げ、太陽光発電などでエネルギーを創ることにより年間の一次エネルギー消費量の収支をプラスマイナス「ゼロ」とする住宅のこと。国内では省エネが進む一方で、家庭のエネルギー消費量は増え続け、政府は2030年までに標準的な新築住宅のゼロエネルギー化(ZEH化)を推進している。

 2015年12月に開催された気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)のパリ協定で示された今世紀末までに温室効果ガスの人為的な排出と生態系の吸収をバランスさせるという長期目標を受け、同社はグループとして環境課題を経営の最重要課題の1つとして捉え、2030年までに、グループが提供する製品・サービスによる環境貢献が事業活動による環境負荷を超える「環境負荷ネットゼロ」の実現を目指していくという。

 そもそも同グループでは昨年「環境ビジョン2030」を策定し、技術革新による省エネ・節水といった「製品・サービスによる環境貢献」が、原材料調達から製造、製品の使用などサプライチェーン全体の「事業活動による環境負荷」を超える「環境負荷ネットゼロ」を目指す、という目標を掲げている。

※プレスリリースより

 同社では、事業活動の環境負荷は製品使用時が全体の約7割を占め、優れた環境性能と快適性を両立する製品・サービスを開発・提供することで、気候変動という社会課題の解決に貢献します、としている。

 
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