ヤマダ電機グループで住宅メーカーのヤマダ・エスバイエルホーム(YSXLH)と化学系専門商社の長瀬産業は6月22日、血流認証技術を核とした国内初の一般住宅向けIoT(あらゆるモノがインターネットにつながる)システムの販売を開始すると発表した。
血流認証装置メーカーのバイオニクスの血流認証技術を用いた。
この血流認証とHEMS(Home Energy Management System)およびインターネット環境と接続することで、人の出入りに応じて設備操作や遠隔での監視や見守りができるという。
今回、血流認証技術を核としたIoTシステムの第一世代の開発が完了したという。
今後は、両社とバイオニクスを加えた3社で「Fin-Key・NEO プロジェクト」を展開し、住宅設備がインターネットに接続した住宅(コネクテッド・ホーム)を実現し、くらしに安心・安全・快適・便利を提供するサービスプラットフォームの本格販売を開始していくという。
※プレスリリースより
そもそもバイオニクスの血流認証技術とは、偽造が困難で読み取り装置の小型化も可能な人体の指先を流れる静脈の形状パターンを抽出し、特殊な画像処理によって個人を特定する独自の血流認証システムのこと。
同システムの仕組みは、次の4点になる。
1.近赤外線LED(発光ダイオード)を使用し、指を透過
2.高品質の小型CCDカメラ、またはCMOS(シーモス)カメラを用いて画像を取り込む
3.指の中を走る血管画像を撮像、バイオニクス独自の画像処理技術を駆使し、より鮮明な血管画像を抽出
4.バイオニクス独自の認証アルゴリズムを用いて個人認証を行う
この血流認証装置を使用することで家の鍵を開けると同時に、誰が帰宅したかを判断する。
この「誰」という情報を利用して、その人に応じて特定の照明やエアコンなどの電源を自動でONにしたり、子供の帰宅を自動メールで共働きの両親に知らせることができるようになるという。
YSXLH、長瀬産業およびバイオニクスの3社では、今回の取組みを「Fin-Key・NEO プロジェクト」と命名し、コネクテッド・ホームの実現に向け、段階的にサービス展開してまいります、としている。