不動産コンサルティング会社のコプラスは6月7日、同社がコーディネイト・全体設計を手掛けた世田谷区三宿の自由設計マンション「BOTA三宿(三宿コーポラティブハウス)」が今月末に竣工すると発表した。
同社によるコーポラティブハウスとしては同物件で11棟目となる。
引渡しは6月末を予定。
全住戸異なる玄関 ※プレスリリースより
そもそもコーポラティブハウスとは、居住者が事業主となって、土地の購入から設計、施工、管理などの業務を直接発注することで、原価に近い価格でマンションや戸建てを取得できるという仕組み。
ゼロから住まいづくりを行うため、自分のライフスタイルに合わせて住戸内を自由に設計できるという特徴がある。ほかに、住まいづくりのプロセスで、建設中の建物を見学でき、設計者や施工会社などのつくり手の顔が見える安心感も魅力だ。
今回竣工する同物件のデザインコンセプトは「建築と植物の融合」。
建物の名称「BOTA」は、「建築と植物の融合によって、入居者と隣接住民の双方に心地よい環境をもたらしたい」という想いから付けられ、「ボタニカル(植物的)」に由来している。
この名称は、入居者の総意で決定したという。
物件が建つ「三宿」という街はこだわりの店が隠れ家のようにひしめき合っている。
同物件も引き込み道路の突き当りに位置し、隠れ家のように感じられるという。
同社によれば、道行く人が思わず振り返り、覗き込みたくなるような建築を目指し、「斜めから見た視点を強く意識したデザインにしました、という。
同物件の特徴として、「建物と一体化した多肉植物による植栽」「フィン状の縦格子」で立体感を表現し、その結果生まれる陰影が、時間の経過や視点の移動の度に変わる印象的なファサードにしたという。
ファサードデザイン ※プレスリリースより
ほかに、窓の位置や大きさも、ライフスタイルに合わせて自由にデザインした。
通常は外に配置することが多い階段を住戸内に入れることで、空間の縦の広がりや階段室空間の吹き抜けが生じ、よりバリエーション豊かな自由設計を実現。
また、立体的かつ規則性のあるファサードデザインは、自由設計ゆえに生じる外観への意匠的な影響を許容する役割も担っているため、注文戸建てのように玄関周りも自由にデザインできた。
階段室からの風景 ※プレスリリースより
物件の概要は、建築面積が217.50㎡、延床面積814.32㎡。
構造・規模はRC造地下1階地上3階・10戸。
専有面積は64.54㎡~93.17㎡、参考価格として4960万円~7370万円となっている。