大京グループで全国に53万戸の管理受託戸数を持つマンション管理事業の大京アステージと穴吹コミュニティの両社は5月31日、東京電力グループのファミリーネット・ジャパン(FNJ)と共同で、AI(人工知能)を使ったマンション向けサービス「AI管理員」と「AIコンシェルジュ」の実証実験を7月から開始すると発表した。
マンション管理会社がAIを活用して管理員・コンシェルジュサービスに関する実証実験を実施するのは、不動産業界では初の試みになるという。
同サービスは、管理員やコンシェルジュが勤務時間外やマンション内の清掃などで不在、あるいはコンシェルジュが導入されていない物件で、急な居住者や管理組合の問い合わせにAIを搭載した「AI管理員」「AIコンシェルジュ」が音声対話で応対するというもの。
ベンチャーのNextremer(ネクストリーマー)のAI対話システム「minarai」を採用。
将来的には物件個別の問い合わせに対応できることを目指す。
具体的なスケジュールとして、6月に大京アステージが管理受託組合に提供している居住者向けウェブサイト「くらしスクエア」、穴吹コミュニティが提供している「さーぱすねっと」を通じて、モニターとなる居住者を募集し、7月より実証実験をスタートする予定。
この実証実験を通じて、サービスの精度を高め、今後1年内をメドにサービスの開始を目指すという。
両社の試みは、昨年10月発表の中期経営計画「Make NEW VALUE 2021 ~不動産ソリューションによる 新・価値創造」の中で、新たな取り組みテーマとして「研究開発の推進」を掲げたことに起因する。
そのなかでも、次の3つのテーマに関する研究開発を進めるという。
①遠隔化及び無人化
②機械化
③建物・設備の長寿命化
FNJは、これまで培った知見や経験にAIなどの先進的技術を組み合わせたサービスを積極的に開発し、マンション管理の品質向上を目指していく、としている。
また両社では、「マンションライフにおける快適さの追求」を実現するため、社外の企業との業務提携を積極的に実施し居住者や管理組合に役立つサービスを提供していきます、としている。
※プレスリリースより