野村不動産は25日、家電メーカー大手のシャープとの間で「シャープ スマートタウン(仮称)構想」の検討を共同で進めることに合意したと発表した。
これは、大阪市阿倍野区西田辺1丁目のシャープ田辺ビルの敷地を利用して住宅とオフィスを核としたスマートタウンの開発を目指すというもの。
同社はこれまでスマートタウンを開発してきた実績がある。
例えば、千葉県船橋市の「ふなばし森のシティ(PROUD船橋)」では、スマート・シェアタウン構想に基づく街づくりが国内外から評価され、2013年に「ワールドスマートシティ・アワード」プロジェクト部門賞を受賞した。
また、2016年にはフランス政府が推進する持続可能な街づくりを認証する制度の「エコカルティエ認証」(環境配慮型地区認証)をフランス国外では初めて取得している。
シャープとの合意はこうした実績を受けてのもの。
一方、シャープは創業地である田辺ビルを2016年10月に再取得して以降、その活用方法について様々な検討を重ねてきた。
シャープとしては「誠意と創意」のDNAをこれからも継承し続ける“Be Original.”の象徴として、今回の同構想を位置付けている。
また「人に寄り添うIoT(モノのインターネット)」という事業の方向性を掲げているが、今回の開発においてもシャープの強みである「AIoT(AI・人工知能×IoT)」技術、音声対話技術などを活かすとしている。
機器と人とのココロが通じ合うスマートホームと、働く人々がいきいきと活躍できるスマートオフィスが連携し、人々がより豊かに暮らせるスマートな社会の実現を図るために、当該敷地において、シャープはスマートオフィス構想を盛り込んだ、中核拠点となりうる自社ビルの建設を目指していく、としている。
野村不動産とシャープは、協力して両社の強みを結集させた先端のスマートマンションの建設を目指すことといたしました。両社は、住宅やオフィスなどが相互に連携したスマートタウンの実現をめざし、検討を進めて参ります、としている。