※プレスリリースより
不動産投資信託の森トラストは18日、箱根町強羅の高級老舗旅館「強羅環翠楼(ごうら かんすいろう)」を3月13日付で取得したと発表した。
当面の間、これまで通りの形態で運営を継続し、老朽化した施設の改修などを進め、事業の洗練とサービス向上を目指すという。
将来的には、歴史を重ねた建築物や庭園の最適化を通じ、旅館の魅力を最大限に活かした、世界の富裕層が求める高級宿泊施設への再生を検討していくとしている。
今回取得した旅館は旧三菱財閥岩崎家別荘を継承して、1949年に開業した。
強羅駅から徒歩3分に位置する。
敷地は約5000坪で、山から引き入れた細流を巡らせるなど、日本古来の技法が駆使された広大な庭園「華清園」がある。
1955年に昭和天皇・皇后両陛下がご宿泊された「錦華亭」をはじめ、14の客室が配置されている。
全客室から四季折々の景観を望め、湯量豊富な自家源泉を用いた温泉を楽しめることから、著名人が数多く当地に訪れるなど、箱根有数の老舗旅館として知られている。
今回の旅館取得は、同社の老舗旅館等再生事業の一環だ。
これまで老舗旅館などを国際基準のサービス・宿泊機能を持った宿泊施設として「リ・デザイン(再構築)」することで世界に誇れる日本の新たなデスティネーションの創造を目指す、という老舗旅館等再生事業を推進してきた。
京都・嵐山の老舗「(旧)ホテル嵐亭」の歴史的建造物と庭園を再構築し、マリオット・インターナショナルのラグジュアリーブランドホテル「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」(2015年3月開業)として再生させた実績を持つ。
これらの事業を通じて得たノウハウを活かし、老舗旅館等再生事業を積極的に推進していくとしている。
また同社では箱根・強羅エリアでのホテル&リゾート事業のさらなる展開を模索している。
箱根・強羅エリアは、都心からの交通利便性が高く、豊かな自然や様々な泉質の温泉を楽しむことができる箱根の中でも、明治以降、別荘地や湯治場として栄えてきた格式高いエリアだ。
同社では、「(旧)リゾートホテル ラフォーレ強羅」を2014年に「ラフォーレ倶楽部 箱根強羅 湯の棲」としてリニューアルオープンさせた。
さらに、2014年に取得した老舗旅館「(旧)箱根強羅温泉 静峰閣 照本」についても、高級宿泊施設として再生する計画(2020年ごろの開業予定)を現在推進するなど、箱根・強羅エリアの宿泊機能の再構築を図ろうとしている。
今回の旅館取得により、同社は「箱根・強羅エリアでのホテル&リゾート事業の展開をさらに拡大するとともに、ホテル&リゾート事業の柱の一つとして老舗旅館等再生事業に一層注力していきます」としている。
※プレスリリースより