スペースリー(東京都渋谷区)は11月25日、住宅用3D CADソフトウェアから出力したデータを、クラウド上で内覧用3Dウォークスルーコンテンツに自動変換する新機能をリリースした。
新機能は、ウォークインホームやアーキトレンドゼロ、Revitなどの主要な住宅用CADソフトから書き出したFbx形式のファイルに対応。従来、3D CADデータのウェブコンテンツ化には時間と手間がかかり、品質や動作の重さが課題となっていたが、同社の自動処理技術により、これらの問題を解決したという。
変換されたコンテンツは、スマートフォンやタブレットのWebブラウザで閲覧可能。フロアマップの自動生成や部屋ごとのシーン移動機能を備え、壁の衝突やドアのすり抜け防止、適切なライティングや陰影処理なども自動で行われる。また、コンテンツ内でのサイズ測定や視点の高さ調整といった機能も実装されている。
すでにβ版の先行利用を開始している大和ハウス工業(大阪市)からは、「自社の規格住宅プランを活用し、一部営業所で運用を開始した。間取り図上での現在位置が一目でわかり、直感的な操作で閲覧できる」との評価を得ている。
同社はこれまでも360度カメラによるパノラマ実写画像の3Dウェブコンテンツ化に対応していたが、今回のリリースにより、実在する建物の実写データと、これから建設される住宅のCADデータを同一プラットフォームで管理できるようになった。
なお、コンテンツの閲覧状況を分析する機能も備えており、顧客の閲覧時間や注目箇所などのデータを収集することで、営業活動への活用も可能となっている。