2024年9月9日
不動産市場の透明性、日本は世界11位 – 課題は取引データの開示や独自の商慣習 JLL調べ
リビンマガジンBizNews
世界80ヵ国で総合不動産事業を展開するJLL(ジョーンズ・ラング・ラサール・本社: 米国シカゴ)は、世界89カ国・地域の不動産市場の透明性を評価した「2024年版グローバル不動産透明度インデックス」を発表した。
同調査は、不動産市場の透明性を測る指標として1999年からスタートした調査で、JLLが世界の不動産市場に関する情報を収集し、各市場の透明度を数値化した独自の調査レポートとなっている。
透明度ランキングでは、英国が1位を維持し、フランス、米国がそれに続いた。日本は11位にランクインし、透明度が最も高い「透明度高」グループに位置付けられた。日本は、2020年の16位、2022年の12位からスコアを伸ばし透明度が高まっている。
特に「サステナビリティ」のランキングでは、フランスに続き2位となっており、新築のビルや住宅での再生可能エネルギー使用の促進や、企業に向けて進められている排出量や気候変動リスクなどについての開示の取り組みが評価された。
一方で、詳細な不動産取引データの開示や投資戦略報告、株主に向けたオープンなガバナンスと説明責任(上場法人のガバナンス)。日本独自の賃貸借契約や共益費の情報開示(取引プロセス)などは、改善が求められる課題であると指摘している。