解体工事DXプラットフォームのクラッソーネ。約12.2億円の資金調達
2024年5月10日、解体工事のDX化を推進するプラットフォーム「クラッソーネ」を運営するクラッソーネ(名古屋市)が、約12.2億円の資金調達を実施したと発表した。
引受先は、環境エネルギー投資(東京都品川区)、大和ハウスグループグロースファンド(東京都渋谷区)、JPインベストメント(東京都千代田区)、アニマルスピリッツ(東京都港区)の4社で、第三者割当増資の形態をとった。この調達により、クラッソーネの累計資金調達額は約27.7億円に達した。
日本では建物の老朽化と空き家の増加が社会問題となっており、解体工事の需要は年率5%以上で拡大している。しかし、解体費用の高騰や人手不足、業務効率化の遅れなどにより、コストと品質の両立が難しい状況が続いている。
こうした課題に対し、クラッソーネは解体工事に関する専門知識とITテクノロジーを駆使し、業界の合理化と低コスト化を実現することを目指している。同社のプラットフォームは、これまでに14万件以上の利用実績を誇り、一般ユーザーには解体工事や家じまいのサポートを、解体工事会社にはマーケティングや営業支援を提供してきた。
さらに、自治体との連携による空き家対策事業や、「全国空き家対策コンソーシアム」の設立など、空き家問題解決に向けた取り組みにも注力している。
今回の資金調達を機に、クラッソーネは施工や産業廃棄物処分を含めたDXにより、品質向上と業務効率化を推し進める方針だ。これにより、「もっとも安い」「もっとも安心」「手間いらず」な解体工事を実現し、持続可能なまちづくりに貢献していくとしている。