昭和の名建築「中銀カプセルタワー」のカプセル再活用が続々開始

2022年10月に解体された中銀カプセルタワーのカプセルの再活用が始まっている。「カプセル新陳代謝プロジェクト」は、取り外された23カプセルを国内外の美術館や商業施設に展示、また宿泊施設などに再活用するというものだ。

画像=プレスリリースより

中銀カプセルタワーは、建築家・黒川紀章が設計した世界初のカプセル型の分譲住宅で、カプセルを新しいものに新陳代謝させる「メタボリズム(新陳代謝)」がコンセプトの名建築だ。近未来的SFに登場する宇宙船のようなカプセル内部は、1972年の竣工当時から大きな話題になったという。現在もなおファンは多く、人気セレクトショップのビームスとのコラボ商品が発売されるなど、解体を惜しむ声も多かった。

画像=プレスリリースより

2022年10月に解体され取り外されたカプセルは、黒川紀章建築都市設計事務所(東京都千代田区)の監修の下に修復され、2023年3月より譲渡先への搬送が始まっている。

画像=プレスリリースより

淀川製鋼所(大阪市)は、取得した中銀カプセルを動くトレーラーカプセルに活用し、同社のデザインブランド「「YODOKO+(ヨドコウプラス)」のシンボルとして活用、日本各地の展示会やイベントで展示を行う予定だ。

画像=プレスリリースより

また、松竹(東京都中央区)は、中銀カプセルを2つ活用した新スペース「SHUTL(シャトル)」の開業を、2023年秋に目指している。

解体時に取り外されたカプセルは23個。既にそれらすべての修復が完了しており、今後もカプセルの展示や再活用に積極的に取り組んでいくという。

 
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