MFS 住宅ローン変動金利1%上昇で年間1.1兆円の金利負担増と分析
住宅ローン比較サービス「モゲチェック」を運営するMFS(東京・千代田、中山田明社長)は、モゲチェック利用者3,954名を対象に、変動金利が上昇するとどの程度金利負担が増えるかを分析した。
モゲチェックの変動金利ユーザーを分析したところ、平均金利は0.84%で毎月返済額は平均10.9万円だった。この結果を元に金利を0.1%ずつ上げた場合の金利負担額を計算したところ、変動金利が0.1%上昇すると約1,100億円ずつ金利負担が増え、1%上昇した場合は1.1兆円の金利負担増加となることがわかった。
また、金利負担額を金利種別に集計したところ、年間で1.4兆円の金利負担となり、変動金利は7,510億円と半分以上を占めることがわかった(下図)。仮に金利が1%上昇した場合、変動金利は金利負担額が0.8兆円から1.9兆円に増え、全金利種別の合計値も2.9兆円と倍増する計算だ。
画像=プレスリリースより
変動金利は、現在約7割のユーザーが選択する主力のローン商品となっている。同社は、賃金上昇が伴わない金利上昇は消費活動を冷やしかねず、金融緩和政策の軌道修正には慎重な議論が求められると言えると結論づけている。