空き家になると傷みやすい…
住宅というのは、住む人や管理をする人がいないと一気に傷んでしまうといわれています。近年では、古い住宅が放置されてどんどん朽ちていってしまう空き家問題が重要な課題と認識されています。そのような空き家を減らすために運営されている空き家バンクについて詳しくご紹介します。
空き家バンクは自治体運営?
空き家バンクというのは、自治体が直接運営しているだけではなく、自治体から委託を受けて運営している団体によっても運営されています。空き家の所有者と空き家を購入したい、または借りたいといった希望者とを結びつけるための団体です。イメージとしては、街の不動産業者と同じような位置づけになるのですが、空き家バンクの場合は一般的な仲介業者のように仲介料を取られるといったことはありません。ただし、空き家バンクによってはトラブル防止などの観点から不動産業者を間に入れる場合があり、その際には仲介料を取られることになります。
空き家バンクが存在する意義とは
使用しなくなった空き家を更地にするのは簡単です、ですが実際に人に住んでもらい、使用してもらったほうが地域活性の意味でも効果が高いです。何故空き家が放置され続けてしまうのかというと、空き家かどうかわかる人が周囲に少ないという事が一因にあります。もし、その地域で家を探していたりしても、空き家の所有者が販売活動や賃貸活動を不動産業者に委託しないと、空き家のことを希望者が知ることができないからです。さらに、古い空き家の場合はどうしても価格が安くなりがちですので、不動産業者としても手数料が安くなるため積極性に欠けてしまうという欠点があります。空き家バンクの場合は費用が掛からなく、さらに営利目的の団体ではありませんので、安い空き家でも販売がスムーズに行くことが多いです。
今後の利用拡大が期待される
このように空き家バンクというのは、非常に有意義な空き家対策である一方で、まだまだ利用者が少ないことが問題となっています。利用者が少ない理由というのは、どうしても登録が所有者次第という事になってしまうからと言われています。制度があっても所有者が空き家バンクに登録をしなければ、利用者の目に届くことはないのです。今後自治体が主導して、空き家バンクへの登録の推奨や修繕費などの補助といった方策を積極的に展開されることが期待されます。