日本の住宅の耐久年数は短いといわれている
日本は高温多湿な環境からか、欧米諸国に比べると住宅の寿命が非常に短いといわれています。日本では30年ほどとされていますが、イギリスなどでは77年も耐久性があると考えられています。また、環境そのものはもちろんのこと、日本人は新築にこだわる傾向があることから(見かけの)耐久性はより短くなるのです。近年ではそのようなエコでない状態を脱却して、家の寿命を向上させようという試みがあり、その一つが長期優良住宅になります。今回は、長期優良住宅についてご紹介します。
長期優良住宅にはメリットがあるのか?
長期優良住宅を建築するメリットとしては、単純に長く一つの家に住むことができるという点があります。長期優良住宅をしっかり管理すれば、一世代だけでなく、孫の世代まででも住宅を残すことができます。また、長期優良住宅は中古物件として売却するときにも一般の住宅に比べると高く売却できる可能性が高いです。さらに、長期優良住宅を建築すると、住宅ローン減税や固定資産税、不動産取得税などのさまざまな税控除の恩恵を受けることができます。その減税額はトータルで数百万以上になることもあるようです。このように、マイホームを建設する側としても長期優良住宅というのはかなりメリットがあると考えられます。
長期優良住宅にはデメリットがあるのか?
ここまで説明すると、いいことづくしのような気もしてしまいますが、もちろんデメリットというものも存在します。マイホームを建設するときには、長期優良住宅はそうでない住宅に比べて、コストが高くなりがちになってしまいます。また、長期優良住宅であることを審査してもらうための認証費用もかかってしまいますので、普通の家を建てるよりも高くなることが多いです。また、工務店なども長期優良住宅の取り扱いに慣れている工務店でないと、申請や打合せに手間取ったり、建築に手間取ったりするので時間がかかる可能性があります。長期優良住宅を建築した後のデメリットとしては、10年に1回以上は点検を行い、その記録を取っておくなどする義務があります。こまめに点検をすることは住宅を長生きさせるために重要な事ですが、ここでも費用がかさんでしまう場合があります。