どうして同じものばかり掲載される？
諸事情によりマイホームを売却するという場合、一般的には不動産業者に委託をする人が多いと思います。自分で売却するには、コネクションもないでしょうし、お客さんを探す方法もあまりありません。しかし、不動産業者であれば独自にお客を探すこともできますし、インターネットなどに掲載してもらうこともできます。ですが、いざ不動産のポータルサイトの中古物件の項目を覗いてみると、自分の物件がいくつも並んでいることを確認できることがあります。なぜ同じ物件がたくさん並んでしまうのでしょうか？
たくさん掲載される理由は媒介システムにあった！
先ほど例に挙げたように、家を売却する人のほとんどが不動産業者に委託をします。不動産業者に売却依頼をするときには、主に3つの売却方法から選ぶことができます。・専属選任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約専属選任媒介契約は、媒介契約を結んだ不動産業者だけが販売を行う形の契約です。ですので、契約をした不動産業者が確実に仲介手数料をもらうことができます。そのため、例えば売主が買い手を探してきたとしても、不動産業者を通す必要がありますので必ず仲介手数料が必要となります。専任媒介契約は、専属選任媒介契約とほとんど同じですが、売主が買い手を見つけてきた場合、不動産業者は売主から仲介手数料をもらうことができません。一般媒介契約は、依頼する不動産業者はいくつでも構いません。そして、買い手を見つけてきた不動産業に仲介手数料を支払うことになります。不動産のポータルサイトにたくさん掲載されるのは、一般媒介契約を選択していることで引き起こされていることが多いといわれています。
媒介契約による不動産業者のやる気の問題？
不動産業者の心情として、できるだけ手数料は多くもらいたいと思っています。事業ですので当たり前ですよね。そのため、できれば売り手の仲介手数料と買い手の仲介手数料のどちらも手に入れたいのです。そんな中、専属選任媒介契約や専任媒介契約であれば、すくなくともほとんどの場合で、売り手の仲介手数料を手に入れることができます。一方で、一般媒介契約の場合は、売り手の仲介手数料が担保されていません。また、一般媒介契約を選ぶ人の場合、独自で相場を調べたり、売りたい金額を決めている人が多いため不動産業者としては扱いづらいことが多いです。そのため、各不動産業者がとりあえず不動産のポータルサイトに登録だけして待つということが多く、同じ物件が乱立してしまうことがあります。お客さんが来ればもうけものと感じて掲載しているところも多いみたいです。もちろん、専属選任媒介契約や専任媒介契約でも乱立することがあります。例えば人気物件であり、買い手が見つかる確率が高い場合は、他社が掲載することも多いといわれています。
