10年物国債の金利は、言って見れば、10年先までの金利の平均です。それが低いと言うことは、10年後までに景気が沈んだり、金利が引き下げられたりする可能性があることになります。
こうした特性から、長期金利は「経済の体温計」なんて言われることもあるんです。
ここまでのところはいわば教科書通りの説明なのですが、実は今の日本は、長期金利も日銀が操作しています。黒田東彦総裁のもとで進める「長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策」で、期間の短い金利だけでなく期間の長い金利も操作しているんです。
短期金利はマイナス0.1%に、長期金利(10年物国債の金利)は「だいたいゼロ%」になるように日銀がコントロールしています。いつまでやるかというと、物価が2%になるまでだそうです。
日銀がこの政策を続ける限り、短期金利の影響を受ける変動金利も、長期金利の影響を受ける固定金利も、どちらも低金利が続くことになります。
この政策がいつ終わるのか・・・については、神のみぞ知る、ってところでしょうか。