住宅ローンの申込書には、各種契約書がいっぱい……というイメージがあると思います。
しかし電子化、インターネット化の波は生活のあちらこちらに押し寄せています。
住宅ローンの契約書にも近い将来、住宅ローンにもペーパーレスの時代が来るかもしれません。
【住宅ローンの契約書】
住宅ローンの申込みにはたくさんの書類が必要になりますし、契約書もちろん必要です。
契利便性が高いとされるインターネット銀行でも最終的に契約書を郵送するケースが殆どで、記入にはそれなりの手間と時間がかかることになります。大きな金額の契約なので、利便性よりも「紙」という実物による安心感が優先されてきたのではないでしょうか。
【マイナンバーを利用した新しい動き】
そんななか、三菱東京UFJ銀行は国民1人1人に割り当てられている「社会保障・税番号(以下、マイナンバー)」を活用することで手続きの簡易化させることを発表しました。2017年4月よりマイナンバーを住宅ローン契約時の署名や実印の代わりとして使用可能とするのです。同行が無償提供するマイナンバーカードの読み取り装置を利用することで実現したシステムです。
特筆すべきは、書類郵送の手間もないことです。源泉徴収票や住民票などの必要書類はスマートフォンで撮影すれば足ります。
現在、利便性が高いとされるネット銀行でも契約時の書類は郵送が基本である事を考えると驚異的です。
この方法ならば最短30分で手続きが出来るとされています。
また、諸経費のメリットもあります。通常の契約書には契約金額に応じて印紙税が数万円かかりますが、この方法ならばその費用は不要です。
【ペーパーレス化の波】
画期的な試みに感じるかもしれませんが、実は「契約書不要」の流れはここ数年高まっていました。
あまり知られていませんが、すでにいくつかのネット系金融機関がネット上での契約を行っています。
「契約書・郵送不要」は徐々に浸透しているとはいえ、今までは限定的な仕組みでした。
今回はメガバンクがペーパーレス化を取り入れたこと、そしてそこにマイナンバーを利用したことが話題性を貯めた要因でしょう。メガバンクが導入に踏み切ったことで今後は他の金融機関も導入される可能性が高いです。
住宅ローンの簡易化が進むと、借り換えも容易になるでしょう。
今までは、借り換えを検討していても手続きの煩雑さからついあと回しにしてしまう……という人も多かったようです。今後借り換えが容易になれば、より金融機関同士の競争が激しくなることも予測されます。
契約書は重要な書類であるため、利便性を追求するのが必ずしもいいとは限りません。
とはいえ、ペーパーレス化流れは今後、加速していくことでしょう。
住宅ローンの借入れや借り換えを検討している人は、動向を注視したいです。