こんにちは。婚活FP山本です。実家はタダの住居ではなく、多くの人にとって強い思い入れがある不動産。それだけに実家不動産の売却は決断が難しい事も多いのですが…特に兄弟が多いと不仲を恐れてより困難に…。今回はそんな実話です。
長男は上京、最終的に3兄弟そろって家出
ある都心部に40代の独身男性Aさんがいました。実はAさんは長男でしたが大卒と同時に上京した方。「実家不動産は長男が継ぐ」風習が根強く残っている地域だったので少々モメましたが「将来的に相続したら戻るから」という約束でどうにか上京したのです。
一方Aさんには妹と弟がいたのですが、妹はすでに嫁ぎ、弟は次男という事で結婚と同時に別途不動産を購入していました。幸い兄弟仲は良く、Aさんも頻繁に帰省!帰省の度に実家不動産に兄弟が皆集まっていました。毎度の「結婚まだか?」攻撃はご愛敬!
長男が結婚!実家を相続したが妻が移住を拒否
そしてある時、Aさんにもついに良縁が!お相手は少し年下の女性Bさん。もちろん「将来的には実家不動産を相続して継ぐ」件は伝えた上でです。他の兄弟を含め、多くの方が盛大にAさんの結婚を祝福してくれました♪
その約10数年後、予定通りに相続が発生しました。貯金の類は他の兄弟が、実家不動産をAさんが相続。しかし…ここで誤算が!Bさんが実家不動産への移住を拒否してきたのです。離婚する覚悟で。Bさん的には当時、イマイチ現実感が無かったんでしょうね。
兄弟が売却を妨害!移住も売却もできず…
「なら実家不動産は売却しようか」とも提案しましたが、今度は他の兄弟がこの売却話を強く妨害!「実家不動産を売却って何考えてる!これからどこで集まるんだ!」と…。この時はひとまず「定年時に改めて考えよう」で話は終わりましたが…。
結局、定年してもBさんの気持ちは変わりませんでした。もちろん他の兄弟も!売却も移住もできず、こうして相続した実家不動産は「たまに兄弟が集まる場」となり実質空き家に…。相続人であっても実家不動産の売却って、ホントに難しいですね。
おわりに
「相続したら実家不動産に戻る約束」で結婚したのに、いざ相続が発生したら移住を拒否され、売却も移住もできなくなった。40代の婚活では互いに焦りもあったんでしょうが…。ひとまず、実家不動産の売却は「他の兄弟からの妨害」も想定しておきましょう。