こんにちは。婚活FP山本です。不動産の売却金は、基本的に多くの人にとって見たことも無いほどの大金になります。それだけについ売却後は財布の紐も緩みがちに…。特に「子供のため」なんて大義名分があると尚更です!今回はそんな実話になります。
定年を機に不動産を売却して住み変えた夫婦
ある地方にちょっとした豪邸で暮らしていた定年目前のA夫婦がいました。この不動産は旦那さんの実家。今までは特に問題無かったのですが両親が亡くなり、3人いた子供達が全員実家を出た今、二人で暮らすには広すぎて寂しくなったのです。
車が無ければ生活できない立地でもあったので、A夫婦は定年後には不動産を売却し、駅前の小さな賃貸へ住み変える事を決意!子供達からも了解を得て、定年後に予定通り不動産を売却しました。ちなみに売却額は約8000万。さすがは豪邸ですね…。
子供の結婚資金に住宅取得資金…どんどん贈与
不動産の売却金だけで8000万。他にも同時期に二人分の退職金も入り、A夫婦の貯金額はとんでもない事に!不動産以外はホントに普通のサラリーマン夫婦だったA夫婦に、この金額は「宝くじに当たった」並の衝撃だった様子です。
するとやはりA夫婦だって人間であり、意識してても気は緩むもの。3人の子供達の相次ぐ結婚や不動産購入、車の購入費や出産祝いにどんどん贈与。不動産の売却直後は「どうせ使い切れるわけない」と思っていた貯金額は、度重なる贈与でみるみる減っていきました…。
老後半ばで資金が枯渇、子供達が引き受ける事に!
そもそも今時は年金だけでは老後生活ができません。そして一度できた「贈与する姿勢」は簡単には変えられないもの。A夫婦の「使い切れるわけない」と思っていた貯金は、70代前半でほぼ枯渇してしまいました。最終的には家賃にも困るほどに…。老後は長いですね。
その一方で別の誤算もありました!これまでの度重なる贈与に恩を感じた子供達が恩返し!長男夫婦がA夫婦を引き取ってくれたのです。今時は親との同居はとことんイヤがられる時代なのに…貯金の使い方だけは良かったのかもですね♪
おわりに
不動産を売却すると思わぬ大金が入るものです。その一方で想像以上に老後とは長いもの。今時は「老後は子供に面倒みてもらう」が通じないのが原則ですし、老後の資金計画は何より大事です。でもどうせ無計画に貯金を使うなら、やはり子供のために使う方がいいのかもですね!