こんにちは。婚活FP山本です。どうせ不動産を売却するなら少しでも高く売却したいのが人の気持ちですよね。この気持ちは当然なものですが…売却は買い手がいてこそ成立するもの。あんまり強気だと後悔することもあるんです。今回はそんな実話になります。
相続した実家不動産、どうせ売却するなら当然に…
ある都心部に40代の既婚男性Aさんがいました。Aさんは大卒と同時に上京してきた方だったのですが、ある日地方に残っていた両親が相次いで亡くなったのです。そして元々一人っ子だったAさんは、少額の貯金とともに実家不動産を相続しました。
すでに地元の旧友ともほぼ縁が切れており、特に戻る気も無かったAさんは実家不動産を売却してしまおうと決断。夏季休暇を利用して久々に地元に戻ったAさんは近くの不動産屋を回り、3社に実家不動産の売却査定を依頼しました。
3社で一番高額な業者へ依頼。一向に売却できず
3社の査定額はそれぞれ高値で1300万、1500万、1800万。そして「どうせ売却するなら少しでも高く…」と考えたAさんは、当然のように1800万の査定を出した業者(以下B業者)に売却を依頼。この時は「良い業者を見つけられて良かった」と思ったそうです。
しかしその後、待てど暮らせど売却できた連絡は入りませんでした。時折あるB業者からの連絡は値下げの要請ばかり。ちなみにAさん自身、不動産の売却は初めてであり、しかも長年地元を離れていたため土地勘がイマイチ無かったのです…。
下落傾向が進み、当初の最低予想のさらに2割引き
そうこうしている間にAさんの地元はどんどん地価の値下がりが進みました。もちろん合わせて実家不動産の売却額も値下げをせざるをえなくなり、3年経つ頃には当時の最安値だった1300万ですら買い手が付かない有り様に…。
最終的にAさんの実家不動産は1000万で売却となりました。ほぼ5年がかりで!今となっては売却できた事にホッとしてるAさんですが、当初の査定と比べると…。地元の過疎っぷりを知っていれば、もう少し早く値下げして高く売却できたかも…ですね。
おわりに
「査定額が高い」はけっしてその額で売却できる訳ではなく、まして良い業者とも限りません。地元の土地勘が無く、業者選びも査定額のみで判断したAさんの落ち度も甚大ですが、他の業者だったらもう少し高く実家不動産を売却できたのでは…と思える話ですね。