こんにちは。婚活FP山本です。今や8割の世帯が老後破産すると言われてますよね。でもほとんどの方は「自分は大丈夫だろう」と、根拠無く思っているもの。特に何代も続いた自宅を自分の代で売却するとは夢にも思いません。でも…。今回はそんなお話です。
自業自得の生活、そして熟年離婚
自宅通勤で一部上場企業に勤める男性Aさんは極めて自由奔放。妻子がいる身にも関わらず、子育てを奥さんに任せっきりでひたすら遊び歩く生活をおくっていました。本人曰く「だって嫁が(自分が)家にいると不機嫌だから」だそうですが…。
そんな生活をしていれば、当然末路は予想がつきますよね。Aさんが定年し、退職金を受け取ったタイミングであっさり離婚を宣告されました。もちろん子供も奥さんに付く形です。本人的には青天の霹靂だったそうですが…あなたはどう思いますか?
貯金半減以下、いずれ不動産売却が必須
長年の婚姻期間、さらに風俗通いもバレてAさんは貯金の6割方を取られ、熟年離婚しました。そしてさすがに不安を感じ、このタイミングでFPに相談。すると「約75歳で貯金が尽きる。この辺りは地価も下落傾向なので早期に自宅不動産を売却すべき」との回答が。
でもAさんは自宅不動産を売却できませんでした。「熟年離婚して貯金が減ったとはいえ、自分は長年一部上場企業に勤めた身。そんな自分が老後破産するなんてありえない。しかも自宅は3代続いた大事な不動産。それを売却なんて…」
10数年で3割減、売り急ぎでさらに…
一方、不思議なもので、あれだけ関係性の弱かった妻子でも本当に離婚したことで、Aさんは急速に寂しく感じました。そしてそれを紛らわすように、Aさんは現役時代以上に遊び続ける生活を…。急速に貯金は少なくなり続けました。
結局、Aさんは70歳過ぎで貯金を使い果たします。頼みの綱である自宅不動産は10数年で3割も価値が下落。しかも売り急ぎでさらに目減りした状態で売却しました。とても寿命まで貯金が持ちそうにありません…。今後のAさんに幸あれ!
おわりに
自宅という不動産は代が続くほどに重くなり、売却など考えもしないもの。ですが売却すべき時に売却しない行動は、かえって自分の首を絞めてしまいます。熟年離婚はともかく老後生活の途中で貯金が尽きそうな方は、なるべく早期から自宅不動産の売却を検討しておきましょう。