こんにちは。婚活FP山本です。不動産を売却する時ってついつい「売値が気になり、少しでも高く売却したい願望」のみが優先しますよね。それはそれで正しいのですが、「なぜ売却するのか」もかなり大事な要素。今回は売却理由にまつわる実話をお伝えします。
待望の子供が水頭症だった…
当時30歳目前だった女性Aさんは、たまたま飲み会で出会った少し年上の男性(以下A夫)と恋に落ち、そしてめでたくゴールイン♪当時は「25歳を過ぎれば売れ残りのクリスマスケーキ」と比喩された時代ですから、Aさんは本当に嬉しかったんです。
結婚してからもA夫は実にAさんに優しく、ホントに幸せいっぱいの夫婦でした。そしてしばらくすると、Aさんは待望の妊娠を果たします!そしてその後、無事に出産したのですが…その子供(以下A子)は水頭症を持って生まれてきたのです。
自分達が死んだ後どうする?を真剣に考えた
水頭症にも程度問題がありますが、残念ながらA子は重度。ですがAさん夫婦にとって大事な子供に変わりありません。愛情いっぱいに育て、そしてその行為がAさん夫婦の絆の強化にも繋がりました。まさしく「子供は愛の結晶」ですね。
月日は流れてAさん夫婦は共に50代、そろそろ老後の準備を…という頃、A子の将来を真剣に考えました。ちなみに20歳を過ぎたA子はずっと施設に通い、誰かの支援が無ければ一切の生活ができない身。単に子供に不動産や財産を残して相続…では対処不能です。
自宅を売却し、施設の近くに移住!
そこでA夫婦は一計を案じます。3代続いた自宅不動産を売却し、今A子が通う施設のすぐ近くに偶然完成した住居用不動産を購入したのです!また購入には住宅ローンが必要でしたから、審査の観点から少々の売却時期や売値など気にしてられません。即決でした。
あとはギリギリまで夫婦でガンバって不動産を含めて財産を相続させ、自分達の没後は後見人に託す…。これまで少しずつでも子供の事を考え続けたからこそできた、見事なタイミングでの迅速売却だったかと。どうぞ最後までお幸せに♪
おわりに
もしこの不動産の売却時期が定年後だったら、住宅ローンはまず組めなかったでしょう。仮に組めても、そのタイミングで施設近くに居住用不動産があるとも限りません。これは地方のお話ですからね。不動産を売却する場合は「なぜ売却するのか」も見据えて動きましょう。