みなさま、はじめまして!
相続不動産コンサルタントの山口宏と申します。
首都圏の地主系不動産オーナー様の相続不動産コンサルティングに携わっている者です。
独立する前のバブルの頃から地主さんのコンサルティングの仕事を始めて、25年以上になります。
今月からこちらのコラムに地主さんの相続不動産のコンサルティング業務について、思いつくままに書き込んでいきたいと思います。
本日は第1回目ということで、昨日弊社が主催した地主さん向けのセミナーで取り上げたテーマについて書き込みます。
昨日のセミナーのテーマは「間違いだらけの不動産相続対策」
私がセミナーでお話ししたのは「相続税納税のために安易に優良資産を減らしている地主さんが多い」ということでしたが、これについて少し書きたいと思います。
「相続税納税のために安易に優良資産を減らしている地主さん」とはどんな人でしょうか?
それは、正しい相続対策をしてこなかった地主さんです。
てっとり早く、売りやすい優良な不動産を売って相続税を払えばいいと安易に考える地主さんです。
資産規模が大きい地主さんほどこのように考える方が多いんです。
私が考える地主さんの正しい相続対策とは、相続のときまでに不良不動産を整理することです。
土地活用よりも不良不動産を整理することのほうが優先順位は高いと考えています。
なぜなら?
優良不動産は放っておいても優良不動産、優良不動産ですからいつでも高く売れるし活用もできる。
あわててアパートを建てなくても相続税は払えます。
これに対して不良不動産。
放っておいたら最悪、何もしなければ不良不動産のまま。
相続評価額は時価よりずっと高い。
ということは、相続が起きた時点で、不良不動産にかかる相続税は不良不動産では到底払えないマイナスの遺産なんです。
不良不動産の相続税は、優良不動産からの収益や優良不動産の売却で払うしかないんです。
癌と同じで、何も治療しなければ、やがて優良不動産を食いつぶして不良不動産しか残らなくなる。
下手すると相続破産する?!
不良不動産を整理しないということは貯金を食いつぶしているのと同じことと言われてもピンと来ないのがまだ相続を経験していない大地主さんなんです。
次回は優良不動産、不良不動産について書き込みます。