さまざまな国で広まっている民泊というビジネス。
しかしまだ日本では普及しているとは言い切れません
では海外での民泊はどんな状況なのでしょうか?
○話題ではあるけど、まだまだ確立していない民泊
不足している宿泊施設の解決策としても注目されている民泊。
しかし民泊というのは、まだまだ歴史の浅いビジネス形態です。
ルール的な面を見てもはっきりと定められていない部分があり、過去にはトラブルへと発展したケースなども少なくはありません。
話題性こそありますが、海外に比べると日本ではまだビジネスとして確立しているとは言えないと思います。
では海外の民泊はどのようなものなのでしょうか?
○本場のアメリカでも規制は厳しい
部屋を貸し出すホスト、それを借りるゲストの仲介を行う代表的なサイト、Airbnb。
アメリカを中心に広く知られていったこちらのサイトには、すでに190もの国のあらゆる物件が登録されているのだとか。
清掃やシーツ取り換えの業者や、鍵の受け渡し用のロッカーの業者など、アメリカでは民泊関連の企業も増えています。
違法な運営も珍しくない日本とは違って、アメリカでは民泊運営に寛容なのでしょうか。
実はそういうわけでもないのです。
アメリカニューヨーク州では、州や市の許可を取得しなければ、宿泊施設を建ててはいけないことになっています。
一般的な住宅以上に厳しい規定が設けられており、民泊に対してそれほど寛容ではないというのが窺えます。
3戸以上の集合住宅の場合、居住者が不在なら短期間の滞在は認められないなどのルールも作られたりと、規制も強まっていったのですが、それでも民泊は増加し続けている様子。
調査の結果では、Airbnbに登録されているニューヨーク州の物件は、70%以上が違法のものと判明したようです。
州や市によって規制内容が大幅に異なるアメリカの民泊事情。
ゲストの情報を保管することを義務付けたり、民泊自体が禁止されている州も少なくはありません。
○民泊を認めている都市も
しかしそんなアメリカに対して、規制も緩く民泊を認めている都市もあります。
90日以内で貸し出すなら許可を取る必要のないイギリスのロンドンや、滞在は2カ月以内、宿泊者は同時に4人までなど、決められたルールの範囲内であれば許可は不要なオランダのアムステルダムがその代表的な都市と言えるでしょう。
他にも、滞在税を仲介業者が代行して納付したり、許可を得なければ広告を出せないなど、仲介業者に対しての規制をかけている都市などもあります。
このように都市によってルールもバラバラな海外の民泊。
まだまだ法律が整っていないというのが現状で、どこの国も課題を残しているのではないでしょうか。