空き家が急増が社会問題となっています。
でもどんな家が「空き家」と呼ばれているのでしょうか?
空き家対策措置法で定められている「空き家」の判断基準について説明します。
空き家はしっかりと管理されていなければ、衛生的にも問題があり、災害時には近隣住民の避難の妨げになる恐れがあります。
そのため自治体が調査を行い、対象の空き家は強制的に撤去できるという空き家対策措置法というものが定められています。
しかしどんな家が空き家とみなされるか、わからないという人も少なくないかもしれません。
そこで空き家の判断基準を説明したいと思います。
○空き家の判断基準とは
「空き家」という言葉の意味は「人が住んでいない住宅」。
となると住んでいた人が退去して、次に住む人が引っ越してくるまでの期間でも空き家と言えるでしょう。
なのですが、放置された空き家はどんどん増え続けており、古いものは早急に対処しなければならないために空き家対策措置法が制定されました。
そして法律を定めるには「空き家」という定義を明確にする必要があったのです。
「空き家」の定義は、一年間使われていない建物とその敷地。
では一年間住んでいないければ、その家は自治体に壊されてしまうのか、と言えばそうではありません。
○措置の対象となるのはどのような空き家か
空き家対策措置法というのはすべての空き家を対象にしているわけではなく、周辺へ悪影響があると考えられる空き家を対象としています。
たとえば、このまま放置されると倒壊するかもしれない、衛生上で有害となるかもしれない、周辺の景観を著しく損なっている、などと判断される空き家です。
そのような空き家が、「特定空家等」と呼ばれ措置の対象となっているのです。
しっかりと管理されていれば何年も人が住んでいなくても、強制的に撤去されることはありません。
しかし、特定空家等の判断は自治体が行うことになっています。
自分が所有している空き家は全然平気だと思っていても、実は特定空家等の手前の段階まできているなんてこともあるかもしれません。
○定期的な管理を
人が住んでいない家というのは、劣化のスピードが速いものです。
放置していればすぐに外観にも影響が出てきてしまいます。
特に所有している空き家が遠方にあれば、何か異常があった場合にも気が付くのが遅れるでしょう。
知らず知らずのうちに、近隣住民に迷惑をかけてしまうなんてことにもなりかねません。
また注意したいのが、空き家になってからまだ1年も経ってないから、と安心して管理を怠ってしまうことです。
数カ月でも放置すれば、思っている以上に家は傷むというのを知っておくことが重要です。
空き家を所有しているという人は、期間に関わらず定期的に管理するように心掛けましょう。