不動産を探している時や売却する時にレインズという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
レインズというのはどんなものなのでしょう?
そのメリットや問題点を考えてみたいと思います。
住宅を購入しようと不動産業者を複数回っても、同じ不動産を紹介されるということがよくあります。
どうして同じものを異なる不動産業者で紹介されるのかというと、業者同士で情報が交換されているから。
それがレインズと呼ばれている不動産のネットワークシステム。
不動産売買の経験がある人は知っている人も多いでしょう。
このレインズとはどんなものなのかを説明したいと思います。
○レインズっていったい何?
レインズというのは、1988年の宅地建物取引業法改正により開始された、不動産流通機構運営のコンピュータネットワークシステム。
不動産業者同士で情報を交換し合うことで、多くの情報を共有することができます。
そうすることで不動産流通を円滑化させ、手間をかけずに不動産売買を可能にするというのが目的です。
また以前は不透明だった不動産の相場。
そんな不動産市場の問題改善というのもレインズの役割です。
○レインズがあることでこんなメリットが
不動産の購入を考えている人は、当然できるだけ自分の理想に近いものを探しています。
不動産業者ごとに紹介してくれる不動産が違うとなるとどうでしょう?
他の業者にもっといい条件の不動産があるのでは?と考えていつまでも探し続けるかもしれません。
レインズがあることで、自分の理想に近い不動産を時間をかけずに見つけることができるのです。
またメリットは購入する人だけではありません。
不動産の売却をしたい場合、なかなか買い手が見つからなければ大変です。
いずれは売却価格を下げる必要もあるでしょう。
しかしレインズに登録することで不動産情報を幅広く公表できるため、短期間で買い手を見つけることが可能となります。
○そんなレインズにも問題点が
そんな買う側にも売る側にもメリットのあるレインズなのですが、問題点もあります。
それが登録されている不動産の情報が薄いという点。
入力できる項目は500項目近くあるのですが、登録するために必須の項目はわずか5項目のみ。
そのためその5項目しか情報を入力しなくても、レインズに登録することが可能。
レインズにはそのように情報の少ない不動産もごろごろ載っているということ。
また他にも深刻な問題となっているものがあり、それが業者の囲い込みです。
売る側からも買う側からも仲介手数料をもらいたいとたくらむ業者が、他の業者からの問い合わせに紹介を拒否するというケースが多発しているのです。
こちらについても早急な改善が求められています。
またすべての売却中の不動産がレインズに登録されているわけではないというのも、忘れてはいけません。
多くの情報は共有されているけど、その業者しか持っていない情報もあるということを知っておきましょう。