財産を贈与すれば、受け取った人に課税される贈与税。
なんとなくは知っているけど、贈与税ってどんな税金?
贈与税とは何か?また不動産で贈与をした場合の税額算出方法とは?
配偶者や子供へ、所有している不動産をあげるとなると、それを受け取る人は贈与税を支払う必要があります。
そんな近い存在から譲り受けるだけなのに、税金を取られるの?と違和感を感じる人も少なくないかもしれません。
この贈与税っていったいどんな税金なのでしょうか?
そもそも贈与とはどんなケースを指しているのでしょう?
不動産の贈与税についてわかりやすく説明したいと思います。
○贈与税っていったい何?
贈与税というのは、財産を贈与した際に受け取った人が課税される税金。
不動産の購入資金を援助した場合、土地や建物などの資産を無償で譲った場合などに、受け取った人に対して課税されます。
しかしこの贈与税、どんなケースを贈与とみなすかはけっこうややこしいもの。
親の所有している不動産を相場よりもはるかに安い価格で買った場合や、親に借金をして不動産を購入した場合なども贈与に含まれます。
何気なくしていたことが実は贈与だった、なんてことも少なくないので注意が必要です。
○贈与税の算出方法
毎年1月1日から1年間に贈与された合計の金額に対しての贈与税を、翌年2月1日から3月15日までに申告し納める必要があります。
また年に110万円までは基礎控除とされています。
この基礎控除というのは、その金額までは贈与税の課税対象にならないというもの。
そのため贈与財産の合計額から、この基礎控除の110万円を差し引いた数字が課税価格となります。
贈与税額を算出する税率と控除額は、受け取る人の年齢が20歳以上で贈与するのが直系尊属からかどうか、また課税価格でも異なります。
○現金ならわかりやすいけど不動産だと・・・
しかし現金だと贈与された金額もわかりやすく贈与税額の算出も単純なものですが、不動産を贈与されると少しややこしくなります。
まず土地を贈与された場合ですが、路線価額から出された相続税を算出する際の評価額で割り出されます。
この路線価額は国税庁のホームページで確認するのですが、その路線価図に載ってないという土地もあります。
路線価図に掲載されていない土地や、また建物部分は、固定資産税評価額を使います。
固定資産税評価額というのは、固定資産税や都市計画税を算出する評価額。
建物部分の場合はこの評価額を、路線価図にない土地はこの評価額に地域の倍率を相乗した数字を使います。
一戸建てやマンションの贈与の場合は、土地と建物を一緒に算出しなければいけません。
マンションの場合の土地をどれだけ所有しているかというのは、登記簿謄本を確認しましょう。