自分の次に外国人が入居したら、周辺の住民に迷惑がかかるのでは?
そんな思いからマンションを日本人にしか売りたくないと考えている人は多いようです。
でもそれって法律的にどうなのでしょうか?
○日本人にしか売りたくない理由
分譲マンションを日本人にしか売りたくないと思っている人は少なくありません。
外国人にはその国の文化があります。
その文化の違いが日本人からすれば、マナーが悪く感じるということも。
顔見知りの人が多く住んでいるマンションに、もしもそういう人が住むようになると迷惑をかけてしまいます。
そんな不安から、買い手は日本人であってほしいと考えることは無理もないかと思います。
また売買の契約を行う上で、外国人は面倒なトラブルになりそうというイメージも強いのかもしれません。
そんなイメージもあってか、スムーズに売買ができそうな日本人に売りたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
でも「日本人はOK、外国人はNG」というのは大丈夫なの?
法律的にセーフ?それともアウト?
○訴えられるなんてことはまずない
マンションを誰に売るかというのは、売り手が自由に選ぶことができます。
なのですが、「外国人はNG」というのは差別ととられ、平等権侵害と判断される可能性もあるでしょう。
それでは強制的に売却しなければいけないことになるのかと言うと、そういうわけでもありません。
外国人という理由で売却しなかったことで、その相手に損害が与えたのなら損害賠償を請求される可能性もあるのですが、損害を与えるというケースはほとんどないと言えるでしょう。
もしもその外国人が納得せずに損害賠償を請求されたとしても、その損害を立証するというのは困難だと思います。
外国人には売らない、日本人にしか売らないというのは、差別的な要素はありますが、法律的にはセーフと言えるのではないでしょうか。
○売却チャンスを大切に
周辺の住民には今も連絡を取っている知り合いがいる、またずっとお世話になっていたお隣さんなども。
そんなことを考えると、やはり自分の次に入居する人のことは気になってしまうでしょう。
しかし、日本人だからといって迷惑な人がいないわけではありません。
あまりに気にしすぎていては、ただ売却のチャンスを潰すだけなのでは?
賃貸マンションを外国人に貸した場合、何かトラブルが起こると貸した人が責任を問われるというケースもあります。
しかしマンションを売却した後は、どんな人が購入して入居しようと、周囲の住人から責任を問われることはまずないでしょう。
売れなくならないためにも、機会があればできるだけ売却する方が賢明とも言えるのではないでしょうか。