築地から豊洲への市場移転計画は延期となっています。
その代表的な原因となった盛り土問題。
よく耳にはするけど、実はあまりわかってない人もいるのでは?
今更誰にも聞けない盛り土問題について簡単に説明します。
築地の市場が豊洲に移転するのは聞いたことあるけど・・・。
でも、どうやら計画通りには進んでいないみたい。
なんだかよくわからないけど、今更人に聞くのも恥ずかしい。
実はそんな人も少なくないのでは?
そこで、よくニュースで耳にする盛り土問題についてざっくりと説明しておきましょう。
○盛り土問題って何?
予定されていた築地から豊洲への市場移転計画ですが、現在では延期されています。
その大きな原因となっているのが土壌汚染という問題。
埋め立て地である豊洲新市場の土からは、環境基準を超える有害物質が検出されているのです。
新鮮な水産物や青果などを扱う土地が汚染しているというのは、食品の安全も影響が出てくる危険性があります。
そこで汚染している土壌を取り除き、そこへきれいな土を運び、土壌を良好な状態にするという対策が取られました。
その土壌汚染対策を盛り土と呼ばれています。
ところが、東京都が行ったとしていたはずの盛り土が、実際には不完全なものだったのです。
それが現在、世間を騒がせている盛り土問題です。
○地下水、そして責任者探しとどんどん問題は発展
東京都中央卸売市場のホームページ、また都議会では全体に盛り土をしたとの説明をしていたのですが、実際には敷地の3分の1の部分には盛り土はされていませんでした。
盛り土がされているはずの場所には、コンクリートの空洞。
それについて都は、配管などを通すための空洞で盛り土の代わりにコンクリートを使っているとの説明をしたわけですが。
その対策変更はサイトや都議会、また専門家会議でも伝えられてはいませんでした。
そこからは地下の空洞にたまった地下水からベンゼンやヒ素が、空間の大気から水銀が検出されるなど問題は発展。
そして始まったのが、この対策変更をした責任者探しです。
元東京都知事である石原慎太郎氏の発言のブレや、その件についての釈明も話題となりました。
○盛り土問題で重要視するべきこと
盛り土を行わずにコンクリートの空洞に。
そんな対策変更に関わった、当時の市場長、部長などの減給の懲戒処分、また都政を預かる立場として自らの給与減額を発表した東京都の小池知事。
しかし、市場関係者や都民、国民の不信感は高まったままです。
安全か否かというのはもちろん重要なこと。
なのですが今回の問題はそれよりも、事実とは異なる説明がされてきたことや、そして責任者が不透明というのが露呈されたという部分にあります。
そして、今年1月には地下水モニタリングでまたもや基準値を超える有害物質が検出されました。
こうなると豊洲新市場へ移転できるかどうかも結論が出ない様子。
安全への確固たる保証を示せて、誰もが納得し、そして安心した状態で開場できることを期待したいと思います。