皆さま、こんにちは。LR会計の山田です。
さて、タイトルの件。
「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉がございます。
物理学者で文学者の寺田寅彦の言葉だそうですが。
今回はそれと比べたらそこまで大きな話ではないのですが、
不動産取得税についてお伝えしたく。
あまり聞きなれないな~という方もいらっしゃるかもしれません。
それもそのはず。
不動産取得税は固定資産税のように毎年発生するものではなく、
登録免許税のように不動産を取得して登記する時に発生するものではなく、
不動産取得してから3ヶ月~6ヶ月後くらいに納付書がポストに届くのです。
半年もすれば、ただでさえ忙しい現代社会ですのでまさしく「忘れた頃に」やってくるわけです。
しかも、金額がそれなりにお高い。
税額の計算式は次の通りです。
いろいろと例外はありますが、まずは基本となる式を示します。
建物:取得した建物の価格(固定資産税評価額ベース)×3%(住宅の場合。非住宅の場合は4%)
土地:取得した土地の価格(固定資産税評価額ベース)×3%
いかがでしょうか?
計算式だけ見ていると、固定資産税評価額をどう調べるのかという疑問は残るでしょうが、
それ以外は割とシンプルに見えますよね。
しかしながら、これが「住宅の場合」には実際の税額を計算するにはここから数多の
軽減措置を考慮する必要があります。
他方、不動産投資目的での不動産取得の場合には軽減措置がないため、計算はシンプルですね。
当然ですが、不動産投資の損益を試算する際には不動産取得税のことは考慮してくださいね!
例えば1億円の不動産投資をするとします。
単純化のために、土地と建物の内訳を5千万円ずつとしましょう。
固定資産税評価額はだいたい7掛けが目安ですので、
5千万円×70%=3500万円
というのが課税標準というイメージになりますね。
その時、不動産取得税はどうなるかというと
建物:3,500万円×4%=140万円
土地:3,500万円×3%=105万円
合計:140万円+105万円=245万円
おやおや、1億円の不動産投資かと思いきや、「おまけ」に245万円の出費が?!
いかがでしょうか、こんな税金の納付書が不動産投資が完了して半年後に届いたとしたら・・・
おっと、不動産投資向けの話だけでもう結構な文章量になりました。
住宅用の各種軽減措置についてはまた次週に繰り越します。