皆さん こんにちは!LR会計の山田です。
さて、本日のタイトルは株式投資の有名な格言を引用させていただきました。
意味は
・底値で買って、天井で売ることに拘っていると、買い時も売り時も逃しちゃうよ。
・だから底値よりちょっと高い値段で買って、天井よりやや低い値段で売ってもいいじゃない、人間だもの。
という感じです。
ただ、「言うは易く行うは難し」という諺もあるわけで、
実際に頭と尻尾をくれてやらなかったらどうなったか?!
という失敗事例をご紹介させていただきます。
「先生、ビッグチャンスが来ました!」
顧問先の社長から興奮した声で電話がかかってきました。
顧問税理士としては一番緊張する場面です。
だって、こういう時は何か良くないことが起こる確率が高いからです。
(d´Д`)<いかがなされましたか?
(社長)<うちの原野が高値で売れそうです!
(d´Д`)<原野なんてありましたっけ?
(社長)<先代社長が日本海に面した原野を投機目的で買って塩漬けにしたのがあるんですよ。
(d´Д`)<ああ、あの「その他」の土地ですか!え、売れるんですか?買わないでしょ誰も。
(社長)<太陽光でファンドが活用したいって話があって・・・
(d´Д`)<原野と太陽光?
まあ、今となっては当たり前の話ですが、話を聞いた当時はまだ太陽光発電の投資が流行る前だったもので
ヤマダも最初はチンプンカンプン状態でした。
もっとも、その後興奮する社長から冷静な専務に電話を代わってもらって概要を把握しまして、
ああなるほど、そういうのあるって日経に書いてあったなと思いました。
再び社長に電話を代わってもらって
(d´Д`)<遊休不動産が処分できるからいい話ですね!売却はいつ頃のご予定ですか?
と尋ねたところ、なんと社長からは
(社長)<いや、まだ売らない!
(d´Д`)<え?
(社長)<もっと高値で買いたいというファンドが来るはずだからそれを待つ!
(d´Д`)<ほ?
(社長)<大丈夫、これからはソーラーだから。俺の勘だと2倍の値段提示はあるはず。
ここまで社長が自信をもつ場合には、さすがに止められません。。
確かにその後も複数の業者やファンドから原野の買取打診は来ておりました。
しかしながら
(社長)<おっかしいな~、まだ1.5倍だよ。
というわけで社長としては売却の意思決定がずるずる遅れ・・・
やがてあのニュースが飛び込んできたのです。
>>太陽光発電の買取価格引き下げ<<
その日 人類は思い出した 買取価格は政府が決めていたことを・・・
(d´Д`)<社長、早く売りましょう!いずれ暴落しちゃうかもですよ。
(社長)<買取価格が下がってもうちの原野は広いから希少価値があって・・・
というわけで決断はずるずる遅れ・・・
(社長)<売ろうと思って業者に電話したら、買取はしばらくしないって言われたよ・・・
(d´Д`)<あちゃー
売り時というものは実に難しいものだと感じます。
ただ、どこかで実際に売却の決断をしないと、頭で思い描いた
利益もキャッシュも全て幻です。
最後は「えいやっ!」で決断するしかないわけですが、
その時はぜひとも
「頭と尻尾はくれてやれ」
を合言葉にしていただければと存じます。