風水では、大地に流れるエネルギーを気と称します。
特に大地の気が集まると、土地が隆起し山を形成すると考えています。
そして、その山頂から気を吹き出し、尾根を伝わって降りてきます。
その気の流れが、伝説上の『龍』の姿に似ているため、気の通り道を『龍脈(りゅうみゃく)』と称します。
そして、気が集まる所を『龍穴(りゅうけつ)』と称します。
所謂、パワースポットと呼ばれるところです。
そして、この龍脈は常に活発に活動しているわけでは無く、
活発化したり衰退したり休息したり、活動のサイクルがあります。このことを風水では『龍運(りゅううん)』と称します。
同じ土地が常に良いとは限らない理由でもあります。
また、建物においても稼働率が高い時期があったと思えば、急激に悪くなってしまうのも
この『龍運』が原因であることが極めて大きいです。
また、都市の栄光盛衰にも大きな影響を及ぼしています。
この『龍運』には、明確な法則があります。
少し専門的にはなりますが、風水の気のサイクルを推し量るに重要な3つの要素を紹介します。
一つは、天から降り注がれてくる気で十干(じっかん)と呼ばれるものです。
これは、十進法の記号であり、中国哲学の陰陽五行の基本のエネルギーになります。
『陰陽五行(いんようごぎょう)』とは、全ては「木・火・土・金・水」の気から成り立ち、
それぞれ陰陽を持ち合わせているという思想です。
木の陽が、甲(きのえ)、木の陰が、乙(きのと)、
火の陽が、丙(ひのえ)、火の陰が、丁(ひのと)、
土の陽が、戊(つちのえ)、土の陰が、己(つちのと)、
金の陽が、庚(かのえ)、金の陰が、辛(かのと)、
水の陽が、壬(みずのえ)、水の陰が、癸(みずのと)と称します。
順番で「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」となります。
次は、地から出てくる気で十二支(じゅうにし)と呼ばれるもので、
日本でも干支として馴染みがあるものです。
順番で「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」です。
三つ目が、天体(北斗七星+2)の影響で降り注がれる気で紫白星(しはくせい)と呼ばれるもので、
日本では九星気学という占いで応用されています。
順番で「九紫・八白・七赤・六白・五黄・四緑・三壁・二黒・一白」です。
それぞれ、1年毎に変化します。
スタートは、『甲子九』の組み合わせで、気のエネルギーを構成しています。
次の年が『乙丑八』、次が『丙寅七』と変化していきます。
このことから、もう一度スタートに戻るのが『10・12・9』の最小公倍数の
『180年後』となります。
龍運は、180年サイクルを推し量るロジックになります。
具体的な年号と性質は次回お伝えします。