2016年も残すところあとわずかとなりました。 
この一年は、私ににとって本当に忘れられない一年となりました。
不動産コンサルタントとして、達成感に満ちた年でもありました。
東京都総合不動産コンサルタントの渡邊です。
  • ところで今回は、よくあるトラブルとしての耐震診断や耐震強度の
  • 説明義務について書いてみます。
  • 中古マンションを購入したAさん夫婦は、そのマンションの管理組合の
  • 総会に出席しました。
  • その時に、複数の区分所有者から、マンションの耐震強度について不安な
  • 面があるとの意見が出て理事会で討議されたそうです。
  • その結果、管理組合の総会で耐震診断を実施することが決議されました。
  • そこで、Aさん夫婦は、このマンションを販売した不動産業者に電話して
  • 「耐震に問題があるマンションなら買わなかった。そちらで買い取って
  • ほしい。」といわれました。
  • この場合、不動産業者に責任はあるのでしょうか?
  • そもそも、耐震診断の内容を重要事項説明書に追加したのは、耐震偽装
  • 事件を受けてのことであり、取引対象建物が耐震診断を受けているか否
  • かについて調査し、耐震診断の記録が保存されている場合には、その内
  • 容について説明することを義務付たものです。
  • 調査対象としていうのは、昭和56年6月より前に建築された旧耐震基準で
  • 建てられた建物です。
  • よって、昭和56年6月以降に建築された新耐震設計基準で建築された建物
  • については、原則として、調査義務はありません。
  • 今回の物件は昭和63年に建築されたマンションなので調査義務はありません。
  • なお、昭和56年6月以降に着手された適用除外建物であっても耐震診断が
  • 実施されているときは、騒然に耐震診断報告書の内容を説明する義務があ
  • ります。
  • それから、適用除外建物であっても、買主からその建物の地震への安全性
  • は大丈夫かという建物の安全性・耐震強度等についての質問を受けた場合
  • には、不動産業者は一定の調査・説明義務が生じます。
  • その時に、不動産業者は、「この建物は、耐震診断を実施しておりません。
  • 建物の耐震強度・地震に対する安全性等については、耐震診断を実施しないと
  • 判断することはできません。」と答えてください。
  • 決して、「大丈夫です。心配いりません」という答えはしないでください。

今年一年間、本当にご苦労樣でした。
皆様もまずは今年の疲れをしっかりとって英気を養ってきてください。
年明け1月には、私もまた元気になって投稿します。
 
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